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雲南省について

中国地図
雲南省は、中国南西部の内陸の一省で、緯度は台湾と同じくらい。まわりを、ベトナム、ラオス、ミャンマー、チベット自治区、四川省、貴州省、広西チワン族自治区にかこまれています。

雲南地図


 

 

ぺ−族料理
ぺー族の料理「酸辣魚」

  

 

 

 

 

 

 

   

 

  

ワ族の帽子
ワ族の帽子

    

 

 雲南省の概略

 雲南は、中国の南西部にあって、周りを、ミャンマー、ラオス、ベトナムと、広西壮族自治区、貴州省、四川省、チベット自治区に囲まれた、内陸の一省です。雲南という地名は、「雲嶺の南」からきています。雲嶺山脈は、チベット自治区、四川省から雲南北部を横断している山脈です。
 雲南は94パーセントが山地です。雲南の上空を飛行機で飛ぶと、それがよくわかります。昆明から西双版納の景洪までは約45分のフライトですが、その途中、ちょうど半分くらい行ったところが巨大な元江(紅河)の谷になっています。
 累々と続く山並を眺めていると、糸のような白い線に気がつきます。それが道であるとわかった時、それまで昆明から景洪まで2泊3日のバス旅を何度も経験していたので、あんなところを走ってたのかと、ため息が出てしまいました。
 それでも、くねくねと曲がりくねった白い糸は、途切れることなく、しぶとく、しつこく続いています。それを目で追ってゆくと、村や畑など、人が住んでいる痕跡にたどりつきます。

 今度はもっと飛行機よりも高い位置から俯瞰してみましょう。 
 雲南は、西北部が高くて(最高地点は梅里雪山のカグボ峰の6740m)、東南部が低い(最低地点は河口の南渓河が紅河に流れ込む地点で76.4m)、つまりヒマラヤ山脈から、南シナ海に落ちている斜面 の途中に位置している高原であることがわかります。
 この高原は雲貴高原と呼ばれ、金沙江(長江)、瀾滄江(メコン河)、怒江(サルウィン河)、紅河(ソンコイ河)などの河川が深い谷を作って流れていて、「パーズ」と呼ぶ盆地があちこちに点在し、そこに町や村ができている。雲南とはそういうところです。
 総面積は、日本とほぼ同じで、39.4万平方km。総人口は約4100万人で、少数民族の占める割り合いは約3分の1です。(少数民族地図はこちら)
 主要な民族は、25民族住んでいる、いわゆる「民族のるつぼ」です。いや、それよりも「民族のモザイク画」という表現の方がぴったりしているかもしれません。
 人口の多い順(雲南内で)から民族名をあげると、イ、ぺー、ハニ、タイ、チワン、ミャオ、リス、ホイ、ラフ、ワ、ナシ、ヤオ、チンポー、チベット、プーラン、プイ、プミ、アチャン、ヌー、チノー、ドアン、モンゴル、スイ、マン、トールンの25民族。
 しかしこれは現時点で中国政府から一つの独立した民族と認められている民族で、将来もっと増える可能性もあります。チノー族という民族は、1979年に「族」になったばかりです。雲南には25民族の他に、クム人など小集団が6700人ほどいます。中国では民族名には「族」を使い、まだ一つの民族として認められていないグループに対しては「人」を使っています。
 高度による違いもあるし、山の斜面か平地の川そばかという地形の違い、あるいは民族間の力関係の歴史もありますが、民族による住み分けがちゃんとあって、それを空の上から眺めてみると、あたかも民族ごとの色で描かれたカラフルなモザイク画のようになるのです。
 言葉も、宗教も、服装も、歴史も違ういろんな民族が、比較的狭い範囲にいっしょに住んでいる状況は、最近の東京大久保あたりの多民族地域を例外とすれば、日本の中ではなかなか実感することができないものです。
 その感覚を極端な例え方をすると、ここに日本人村があるとします。4キロ離れたところには韓国人の村があり、丘を越した向こう側には、タイ人の村とその隣はフィリピン人村、20キロ先には別 な日本人村があって、自分の妹がそこに嫁いでいる。1週間に1度、日本人村に市場が立ち、周辺の村々から韓国人、タイ人、フィリピン人、たまには4時間も歩いて山奥からネパール人がやってくる。市場では片言の日本語と英語が使われている・・・。こんな感じではないでしょうか。
 それぞれの民族は、独自の祭りをもっています。雲南の主要な祭りは、タイ族の水かけ祭り、イ族の火把節、ペー族の三月街などがありますが、年々規模が拡大しています。そういうイベント化した祭りも、それはそれで楽しめるのですが、もっと面 白いのは、地元の人たちが、自分たちのためだけにやっているような、小さな祭りです。
 普段は漢族ふうのズボンとブラウスの女性たちも、その時は民族衣装を着ます。彼女たちの表情は生き生きしていて、見ているこちらまで楽しい気分になってきます。祭り本来の、魂の再生が行われているのです。
 祭りなどで目にする民族衣装の色彩と、気候の良さがあいまって、雲南を明るいイメージに彩 っているようです。
 雲南の省都昆明は、別名「春城」と呼ばれるのも、気候の良さからきた名前です。年平均気温が14.5度Cで、中国で夏と冬の温度差がもっとも少ないところなのです。四季は春のごとしというわけです。
 ただ、年じゅう春のようでも、一日の中に四季があるというのもまた雲南なのですが。晴れればTシャツでも大丈夫なのに、いったん曇るとセーターも欲しくなるというくらい極端な一日があったり、昆明ではセーターを着ていたのに、西双版納ではTシャツになるという、冬と夏をいっしょに体験する地域間の気候の差も大きいのです。
 飛行機など使わなくても、地上をバスで走っていてさえ、山の上を走っていたかと思うと、1時間もしないうちに、谷底を走っていて、その極端な温度差にとまどうこともあります。
 民族ばかりではなくて、地形も気候も植物も食べ物も千差万別で、バリエーションが豊富です。そのバリエーションを短期間に楽しめるのもまた雲南の魅力であるかもしれません。
 「民族のモザイク画」だけなら、雲南の東隣の貴州省もそうなのですが、どうも印象が暗い感じがします。(貴州も面 白いところがたくさんあるし、このサイトでも、そのうち紹介するつもりですが)それには気候も関係しているし、交通 ・宿泊の不便さや少数民族の貧しさ(雲南と比較して)などが、そう感じさせるのでしょう。今のところ、観光地としての条件は雲南の方が勝っているようです。

 

  


雲南省の少数民族

語系
語族
民族名
人口
特徴
漢・チベット
語系

チベット
ビルマ語族
イ族
405万人 支系により言葉や衣装の差が大きい
ペー族
134万人 華やかな衣装と絞り染めが有名
ハニ族
125万人 谷の斜面に巨大な棚田を作る
リス族
56万人 怒江沿いにはキリスト教会もある
ラフ族
41万人 女性もパイプでタバコを吸う
ナシ族
27万人 トンパ文という象形文字をもつ
ジンポ−族
12万人 ミャンマー側にも同じ民族が住む
チベット族
11万人 りっぱなチベット仏教寺院をもつ
プミ族
2.9万人 丸太で造った住居に住む
アチャン族
2.8万人 アチャン族が作る刀剣は有名
ヌ−族
2.7万人 怒江沿いに住み細々と農業を営む
チノ−族
1.8万人 '79年に1つの民族として認められた
ト−ルン族
5500人 老女は顔にイレズミを残す
チワン
トン語族
タイ族
101万人 水かけ祭りはタイ族の正月
チワン族
100万人 中国内では人口最多の少数民族
プイ族
3.4万人 水辺に住み染色の伝統が残る
シュイ族
7700人 貴州との境、石積みの民家に住む
ミャオ
ヤオ語族
ミャオ族
90万人 正月にはモチをつき闘牛を楽しむ
ヤオ族
17万人 山地農業を主に狩猟もする
南アジア語系
モン
クメール語族
ワ族
35万人 昔は首狩りの風習をもっていた
プーラン族
8.2万人 アニミズムと上座部仏教を信仰
ドアン族
1.5万人 ミャンマーにまたがって住む
現在は漢語
フイ族
52万人 雲南では唯一のイスラム教徒
アルタイ語系
モンゴル語族
モンゴル族
1.3万人 元代にモンゴル軍として移住
満・ツングース語族
マン族
7000人 清代に入ってきた官吏の末裔
その他
クム(克木)人など
6700人 民族には「族」、それ以外には
「人」をつける

(人口は雲南省内のもので、1990年の統計。「雲南辞典」による)

■雲南省の少数民族地図はこちら


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