第99報(2006年10月1日)
(491)牟定県の狂犬病騒動は収束に?
8月2日の雲南テレビネットより。雲南テレビの報道によると、今年の6月以来、楚雄イ族自治州牟定県で、犬が人や家畜を咬むという事件が多発しており、7月30日の午後までの集計では、43人が犬に咬まれたという。検査の結果、4人が狂犬病と診断されたが、3人がすでに死亡し、1人が危篤状態となっている。目下のところ、犬に咬まれた40匹の家畜は、すでに全て処理(殺害)されている。調査によると、今回の狂犬病の疫源は全て地元が発生源だということです。
この牟定県の報告を受けた後、省政府と省党委員会はこの事態を極めて重視し、省防疫重大動物疾病指揮部の専門家達を直ちに現地に派遣し、疫学的な調査を開始した。牟定県も省防疫指揮部の要求に従って、疫病発生地域の犬類の処理と無害化を行い、目下のところ、この防疫区内の54429匹の犬を処理した。これは、この防疫区内の犬類の99%に相当する。また、防疫区内の広範な地域に消毒作業を行い、徹底的な防疫措置を取った。同時に、楚雄州でも緊急の指令を発し、全州の全ての地域で防疫措置を取る事を要求した。現在までに、省防疫指揮部は楚雄州に向け二十数万人分の狂犬病のワクチンを配布したという。そして、狂犬病観測と報告制度を強化し、飼い犬に対してはきちんと繋いで飼う事を定め、犬がウロウロ街を彷徨う事を禁止した。また、全州の範囲内で犬類の交易市場を全面的に閉鎖したそうです。この牟定県の騒動は日本でも報道され、報道のされ方がいささかセンセーショナルだったせいか、あの「2ちゃんねる」にもスレが立った程です。日本の常識からすると、あまりにも野蛮な対応でしょうが、「犬がペット」という感覚がまだ薄い農村地域では、このような極端な対応は、まだアリなのでしょう。トリ・インフルエンザ騒動の際も、トリをみんな殺して埋めてしまったのですから。犬をペットとして飼っていた人には、ただただお気の毒というしかありません。日本での報道は以下のようでした。
【北京31日共同】中国雲南省の牟定県政府は31日までに、狂犬病対策で軍用犬を除く県内の犬約5万匹の一斉処分に乗り出し、90%以上を殺したことを明らかにした。中国各紙が同日報じた。雲南省の地元紙「生活新報」によると、同県当局は4月以降、県内で住民3人が狂犬病で死亡した事態を重視。公安局長をトップとした犬退治専門のチームを組織、処分に着手した。飼い主への補償金は1匹当たり5元(約72円)。当局者は「適切な措置だ」と話している。 同チームは飼い主が散歩に連れ出した犬やマイカーに乗せられた犬などを徹底的に“摘発”。 「この犬は家族の一員。見逃して」と泣きながら哀願する女性飼い主の前で、愛犬がこん棒で殴り殺される様子などを各紙は伝えている‥‥。
(492)祥臨公路が来年開通、臨滄から昆明までが6時間に
8月4日の雲南日報によると、現在改修拡張工事中の祥臨公路(祥雲−臨滄)は、来年の上半期に路面工事を終え、下半期には開通する見込みとなったそうです。この開通により、臨滄から昆明までの所要時間は約半分に短縮され、6時間前後で走行できるようになるという。
祥臨公路管理処の係員によると、「祥臨公路は2003年以前には道路事情が良くなく、臨滄から昆明までは12時間以上もかかっていた。昨年着工された祥臨公路の一期工事である、雲県瀾滄江鎮から臨滄市までの82キロは、今年の3月にすでに開通している。これにより、昆明までの所要時間は2〜3時間短縮される事になった。目下のところ、雲県瀾滄江鎮から祥雲県城区間の工事が進んでおり、その為、この路線を走行する車両は工事の影響で徐行せざるをえなくなっている。来年の前半にはこの区間の路面工事は終了し、来年後半には全面開通の運びとなる」そうです。
この祥臨公路は、南は西双版納タイ族自治州景洪市、東は昆明市、西は徳宏タイ族人ポー族自治州に至る、雲南西南地区の大動脈の一部であるだけでなく、大理バイ族自治州と臨滄市を貫き、雲南最大の水力資源と製糖産地を支える道路となる。
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(493)保山和順鎮が「中国で最も美しい村10撰」に選ばれる
(*はさんずいに来)8月15日の保山日報によると、昨年、「中国の10大名鎮」に選定された保山市騰衝県和順鎮が、こんどは「中国で最も美しい村10選」の一つに選ばれたそうです。
この「中国で最も美しい村10選」は、中国国内の百以上のマスコミの推薦により、組織委員会の選考を経て、一般投票によって決定された。この和順鎮は雲南で唯一の入選となった。組織委員会の専門家による「美しい村」の選定基準は、実地調査による民俗風情・自然生態・人文精神・経済活力・歴史文化景観建設・生態保護等で、これらの全面的な考査を行った結果、決定されたそうです。
和順鎮は辺境にある古鎮であり、東南アジアに最も近い中国の古村の一つとなる。周囲を火山に囲まれた田園風景を持ち、漢文化と西洋・南アジア文化の交流の窓口であり、馬幇(馬を使った輸送隊)が行き交う翡翠交易の村でもある。西南シルクロード古道上の最大の僑郷(華僑を多く輩出した村の意)であり、今なお六千人の住民が調和して生活している古鎮の風景、という六つの魅力が挙げられたそうです。
その他の九つの「美しい村」は、安徽省宏村、江蘇省周庄、淅江省鳥鎮、江西省上饒?源古村、重慶市合川*灘古鎮、福建省開封朱仙鎮、江蘇省福古鎮です。
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(494)ニセ合格通知書が乱舞、一人で10通以上も貰った学生も
8月21日の雲南テレビネットより。雲南テレビの報道によると、多くの視聴者からの訴えが有り、全国統一試験が終了した後、受験生のもとに、身に覚えの無い全国各地の大学から、合格通知書が多数送致されてきているのだそうです。
今年、西双版納タイ族自治州景洪市の景洪農場高校を卒業した韓さんも、その内の一人で、彼女が受け取った身に覚えの無い合格通知書は、すでに10通にものぼっているそうだ。韓さんが記者に語ったところによると、6月に全国大学統一試験を受けた後、続々と幾つかの大学から合格通知書が送られて来た。これらの合格通知書はほとんどが書留かビジネス速達便で送られて来たものだった。この合格通知は全国各地のものだったが、昆明から来たものが最も多く、その幾つかは著名な大学だった。だが、その学校名の後に「某学院」という文字が追加されていた(一般に某大学某学院というのは、国や省の管轄である某大学の正規の課程ではなく、某大学がその知名度や人材を使って経営する私立大学・専門学校のようなもので、募集も別で、傘下ではあるが別大学・別組織という位置づけになっている場合が多い。中には、大学から名前の使用権を買って開校しているだけの、いいかげんな学校も有るようです)。これらの雨後の竹の子のように出現している新興大学・高等専門学校は、あるものは教育環境が整っていなかっいたり、あるものは教育条件を色々ごまかして募集したり、更には受験生を騙したりして人を集め、お金を稼いでいる始末だそうだ。
韓さんが言うには、幾人かの大学の募集責任者と自称する人から電話があり、早く学校に来て登録手続きをして授業に参加するようにと促されたそうだ。しかしながら、彼女が受け取った合格通知書の数は、他の同級生と比べても少ないそうで、幾人かの同級生は二十数通も受け取っているそうです。この韓さん達が遭遇した事態は、別に珍しい事ではなく、省内各地のどこの受験生も、身に覚えの無い複数の合格通知書を受け取っているという現象が起きている。その為、教育省は受験生に対して、合格通知の真偽をきちんと弁別するよう注意を促している。受験者は合格通知書を受け取ったら、それが自分の志望を出した大学かどうかよく確認し、その上で、正規の手続きを経て自分が合格したかどうかの確認を取る。もしも、不明な点があれば、地元の教育部門の大学受験担当者に問い合わせるよう呼びかけているそうだ。これは、近年の大学進学ブームに乗って、雨後の竹の子のように出来た新設大学・高等専門学校が、学生を集めるのに苦労している為に起きた現象でしょう。全国の受験生に勝手に合格通知書を送りつけ、その受験生が受験した大学に合格できなかった際に、そのおこぼれを頂こうという算段のようです。問題なのは、その中に大学から名義だけ買って、教育条件が整っていない、金儲けだけの為のインチキ大学が混じっている事のようです。ワイロさえ払えば、大学まで簡単に作れてしまうというのは、ホントに法律と行政が機能していない証のようなものですね。
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(495)文山普者黒空港が8月30日に開港!
8月23日の新華社ネット雲南版、24日の七都晩刊によると、文山チワン族ミャオ族自治州普者黒民用空港が来る8月30日に正式開港し、毎週往復4便の運行が行われるそうです。
文山普者黒空港は文山州政府所在地の文山県城開化鎮から24キロの地点にあり、ボーイング737型旅客機が発着できる4C級(?)の支線空港となるそうです。この空港の年間の乗客処理能力は15万人で、総投資3億元余りで建設されました。
文山州の李文榮副州長によると、空港は2004年4月に着工され、空港専用道路や空港関連施設の工事は予定通り完成した。飛行テストや運用テストを経て、各種の設備状態も合格し、正常に運行が出来る事が確認され、国の要求する規範に合格した後、国家民用航空総局の審査を経て、正式に開港が決定されたのだそうです。
この文山普者黒空港は中国南方航空公司が管理して責任を持って運営し、週に往復4便の運行が計画されている。タイムテーブルは月・火・金・日に各往復一便で、南寧発7:30−文山着8:10−文山発9;10−昆明着9:50、昆明発10:50−文山着11:40−文山発12:30−南寧着12:30となります。
目下のところ、南寧と昆明、文山州の8県と空港で航空券の発券業務が行わる予定だという。普者黒は文山州丘北県に有り、近年脚光を浴びている観光地で、文山州を代表する観光地なので空港の名前に使ったようです。この普者黒は湧き水で出来た水郷で、カルスト地形の山々を見ながら手漕ぎの船で村々をめぐり、幾つかの洞窟やなぜか台湾人が作った仏像のテーマパーク等を見学し、水郷の村の民宿に泊まり名物の魚料理に舌鼓をうつ、というのが定番のコースのようです。筆者も一昨年に行ってきましたが、なかなか良いところでした。水郷の中の村もなかなか情緒があって、大理や麗江のようなゲストハウス・カフェが出来れば、多くの外国人旅行者も呼べるのではと思いました。まあ、短期滞在で金をばら撒いてくれる中国人旅行者よりも、シブチンの外国人個人旅行者を選択するわけも無く、ゲストハウスは望み薄でしょうが、中国の農村生活を垣間見たい方にはお勧めの観光地です。
(いわざわ)
(486)やはり思小高速道路に象が侵入して車と衝突
(*は左が孟、右が力)7月6日の雲南テレビネットより。雲南電視台(雲南テレビ)の報道によると、数日前(?)、思小高速道路(思茅−小*養)の*養料金所から12キロの地点で、トラックと野生象の衝突事故が発生したそうです。この衝突により、トラックのフロントガラスが粉々に割れ、車のフロント部分が大きくへこみ、ライト等も破損した。
このトラックの運転をしていた彭順宝氏によると、「深夜三時過ぎ頃、思茅鎮?から豚を運んで来る途中、霧が出て見通しが悪いところに、いきなり前面に象が現れ、急いでブレーキを踏んだが間に合わず、ぶつかってしまった。車が壊れケガ゛人も出たので、すぐに警察に電話した。ぶつかった際、トラックの周りには7、8頭の象がいたが、驚いて森林に戻って行った。ぶつかった象がケガをしたかどうかは暗かったのでよく分らない。野生象は保護区の中でもなかなか見つけることができないのに、高速道路上に現れて車とぶつかるとは、なんて不思議な出来事だと思うかもしれないけど、これは別に珍しい、たまたま偶然に発生した事故なんかではない。なぜなら高速道路の保護柵がいいかげんなので、象が簡単に高速道路に侵入できてしまう」からなのだそうです。この思小高速道路は象の自然保護区を貫いており、その為、この道路の近辺に象がしばしば出没するので、この道路を建設する際に、象が高速道路を横断する為の通路を設計し、高速道路上にも警告の看板を設置したのだという。彭さんは更に『「前方に象の通路あり」と、ここから1、2キロ先に警告の看板がかかっているけど、有料の高速道路なのに、なんで象の出現を心配しなければいけないのか』と憤っていたそうです。
また、象が高速道路に侵入して車と衝突するだけでなく、高速道路の両側に植えてある緑化植物も、象によって踏み潰されたり、根こそぎ抜かれたりして、大きな被害を受けている様です。
そして、7月22日の春城晩報によると、思小高速道路では、今年の4月6日に開通してから三ヶ月の間に11回も象の侵入があったそうです。
西双版納タイ族自治州自然保護区管理局では4万5千元を投じて、23枚の象の進入に対しての注意を促す警告看板を作成し、道路の両側に設置したという。この高速道路と象については、(472)で「野生象が出没する可能性が高い地域では、特に橋脚の高さを8〜15メートルも高くし、象が高速道路に影響を及ぼさず、共存できるように考慮したそうです」という記事を紹介しましたが、やはり能書きだけでろくな対策をとっていなかったようですね。大体、こんなおバカな看板を作るより防護柵を強化するのが先決のような気がするのですが、それが出来ないのは手が施せないほど、防護柵が必要な地域が広いのでしょう。どちらにしろ、設計の段階で象対策を真剣に考慮していなかった事だけは確かなようです。それにしても、野生象を密漁して殺してしまうと死刑になるのですが、象を轢き殺してしまったらどの位の罪になるのでしょう? とても興味があります。
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(487)昆明に国内最大のエイズ治療センターが開設
7月10日の春城晩報によると、来年の前半に中国で初めてのエイズ患者の為の専門的治療機関であり、国内で最大となるエイズ治療センターが昆明に開設されるそうです。
このエイズセンターは全省の最も優秀なエイズ専門家十数人を集め、雲南省エイズ臨床治療専門家指導委員会等の幾つかの専門組織が併設される。また、このセンターは同時に省の伝染病専門病院とし、400床の収容能力を備えた(伝染病患者とエイズ患者にそれぞれ200床ずつ)SARSやトリインフルエンザ等の重大伝染病にも対応できる施設となるようだ。
このエイズセンターは新しい型の医療機関となる。併設される6つの専門機関はエイズ治療に関わる全過程を網羅する組織となる。「臨床治療センター」、「技術指導センター」、「科学研究センター」、「国際交流協力センター」の他に、研修育成機能を持つ独立組織で、専門的にエイズ治療に取り組む臨床医の為の「臨床治療研修育成センター」と、エイズ患者等に対して心理治療を行い精神的にサポートする、「心理治療センター」が設けられるそうです。
また、国際交流においては、約400万米ドルの資金を導入してアメリカのベイラー医科大学と共同で設立される「雲南国際児童エイズ治療センター」の開設と、クリントン基金と共同して雲南でエイズ治療の技術指導を行うことを了承し請負った。
雲南省はHIV感染者、エイズ発症患者、死亡者数が全国で最も多い省であり、歴史的・地理的要因で省内に麻薬が蔓延しており、これがエイズ感染の拡大の大きな原因となっている。しかしながら、現在の雲南省の衛生環境・医療体制では、多くの病院がエイズ治療作業に取り組むのは非常に困難な状況にあった。2004年末の時点で、全省で正規の感染症治療体制を備え持った病院は、たったの五つしか無く、エイズの専門医数は全省で20人にも達していなかったそうです。
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(488)打洛から中国に入境するタイ人観光客が増加
(*は左が孟、右が力)7月17日の雲南日報より。省商務庁入国管理部門の発表によると、今年の上半期(1〜6月)にミャンマーとの国境の街である、西双版納タイ族自治州*海県打洛鎮から入境したタイ国の観光客は76団体、延べ1507人にも達し、これは昨年同期よりも団体数が310%増、観光客数が10%増だったそうです。
タイ・メーサイからミャンマーを経由して中国西双版納州打洛に至る地域は近年インフラ整備が進み、道路等が改善されるにしたがって、タイ人の観光客がミャンマー経由で打洛から入境して、西双版納州や省内各地の観光地を訪れることが多くなった。この路線は便利で移動時間が短縮されるだけでなく、料金も安くなるからである。その他にも、タイ人と西双版納州のタイ族の言語や生活習慣、食べ物が似通っており、現地の住民との交流や理解もしやすく、それがタイ国からの観光客がこの地域に増加している原因だと分析しています。タイ人にとっての西双版納は、かつてのタイの面影を残している懐かしい場所として人気がある観光地だそうです。また、タイ人にとっては、西双版納はタイ美人の産地としても有名で、あこがれの場所だとか。以前、(384)で「雲南からタイへの陸路野菜輸送路線」の紹介をしましたが、この路線が今回の観光バス路線となったようです。打洛からタイのメーサイまで約250キロで、二年前の当時は8時間もかかったそうですが、今はどの位で行けるのでしょうか? 早くこの路線が第三国人にも開放されるといいのですが。
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(489)雲南への日本人観光客が回復の兆し?
7月18日の中国ニュースネットより。昆明市観光局が18日に明らかにしたところによると、今年の5月から現在まで、昆明市を訪れた日本人観光客は連続して二ヶ月も前年同期より50%以上も増加し、韓国・マレーシア・タイ・シンガポール等の昆明を訪れる海外観光客の5大供給国の中で、唯一日本だけが本年度増加した国となったそうです。
今年の5月、昆明を訪れた日本人観光客は延べ6468人で、4月と比べても二倍以上となり、前年同期と比べると70%以上の増加だった。6月も継続して増加傾向を示し、前年同期より52%増だった。
今年は中日観光交流年であり、年初には中国国家観光局と日本国土交通省により、日本にて中日観光交流年の序幕式が行われた。そして、5月13日には両国政府機関が雲南省人民政府と共同して、昆明にて中日文化観光交流シンポジウムを開催した。これには日本から旅行業者やマスコミ等140人余りの参加者があった。その二週間後には、長崎県の関係者が旅行業者やマスコミと共に視察旅行に訪れ、雲南ではちょっとした日本ブームに沸いたという。
事実上、長きに亘って日本は雲南への一大観光客供給源だった。だが、様々な要因が重なり、昆明を訪れる日本人観光客は2005年下半期より連続して減少していった(昨年の反日暴動で減った事にしたいのでしょうが、本当はここ数年ずっと長期低落傾向が続いていた)。月平均およそ8千人余りの日本人が昆明を訪れていたのが、今年の1月には2千人程までに減少してしまった。その結果、昆明を訪れる海外からの観光客数では、日本は以前の一位から四位にまで下がってしまった。現在一位は韓国で、二位はマレーシア、三位はタイ、五位はシンガポールとなっている。
このシンポジウムに参加した日本の旅行業者によると、「日本から昆明への直行便が停止されたままであり、他の日本からの直行便が有る都市と比べると、昆明は大幅に条件が悪い。料金も高くなり、移動時間も長くなるので、競争には不利だ。それに、日本の観光客は雲南の辛い料理には馴染まない」のだそうです。
また、中国国際旅行社の呉連峰副社長によると、「日本の観光市場も昨年の7月に中国全土に市場開放された。現在、雲南人は自由に自費で日本観光が出来るようになった。これは、観光は対等な条件で行われるという原則に従った措置だ(実は、指定された旅行社で、身元が保証され、高額の保証金を払う事の出来る人の、団体旅行のみ)。これにより、昆明−日本便の乗客数は増加するだろうから、直行便の再開はそう遠くない日となるだろう。勿論、このような変化は、中日関係が更に前向きに発展することで促す事ができる」のだそうです。
ところが、7月24日の春城晩報の「昆明上半期の海外からの入境観光客数は9%減少」という記事によると、今年の上半期に昆明を訪れた海外の観光客の上位五カ国である、韓国・マレーシア・タイ・日本・シンガポールは、それぞれすべてが減少し、海外からの観光客総数も延べ31.25万人で、前年同期よりも9%減少した。外貨の観光総収入は7292.3万米ドルで、これも昨年同期より14%減少した。
日本からは、これまでずっと多くの観光客が訪れていたが、近年の政治等の要因の影響で、幾つかの昆明と日本の都市を結ぶ航空直行便が停止されてしまった。この影響を受けて、昆明の今年上半期の日本人観光客は延べ22036人となり、前年同期より10.58%も減少したのだそうです。
典型的な切り張り記事ですね。5月、6月がイベント等で急増したことを利用して、あたかも全体的に日本人観光客が戻ってきているかのような記事にしたてあげています。この国のマスコミはいつも都合の良い数字しか出さないので、どの記事を読んでもなかなか全体像がよくつかめません。しばしばお目にかかる手口としては、1989年(天安門事件の年)や2003年(SARS騒動の年)を基数として比較するものです。もっとも、一番良く見かけるのは「解放前」(1949年10月以前)と「解放後」(1949年10月以後)の比較ですが、50年代、60年代ならまだしも、現在にいたってもまだ時々行われています。片や長らく外国との戦争や内戦中で統一政府もない時代(従って統計もいい加減で不十分)と、内戦が終了し統一国家が出来た時代(統計を恣意的に改竄できる体制の時代)を比べて、数字的に良くなったといっても余り意味のある事だとは思えません。これに過剰な意味を持たせようとすること自体、自らの正当性に自信をもっていない証左だと言えるのではないのでしょうか。
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(490)騰衝空港は10月着工、2008年開港予定
7月26日の春城晩報によると、国務院と中央軍事委員会の批准を受け、保山市騰衝県に騰衝空港の建設の認可が下りたそうです。この空港は10月に着工され、2008年には開港する予定です。
この騰衝空港は総工費4.33億元を投じ、騰衝県人民政府と雲南空港集団及び雲南官房集団の共同出資により建設される。これは全国でも珍しい民間資本が空港建設に参入するケースで、この空港は株式会社化されるという。建設期間は27ヶ月で、2008年12月に完成予定だが、雨季が長引くとか、地質や環境が複雑等の要因により工期が影響を受けるかもしれないようです。
この空港が開港すると、省都昆明からの観光客がわずかな時間で騰衝を訪れることが出来るようになり、観光客の増加が大いに期待される。そして、更に多くの観光客を獲得する為、省外の大中都市との路線の開通も期待されているそうです。(417)でも紹介しましたが、騰衝はかつて騰越と呼ばれていた街で、先の大戦(この地はビルマ戦線の延長にあった)での激戦地の一つでした。日本軍の占領中は街の近郊に軍用飛行場が有りました。現在は火山公園と温泉、それに華僑を多く送り出し、古い立派な家が立ち並ぶ和順という村が観光の目玉となる、省西部有数の大観光地となっています。
(いわざわ)
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