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いわざわ雲南通信舎

中国雲南省に詳しい、いわざわ氏によるホットな雲南情報。
2006年8月2日、第97報!!

第97報(2006年8月2日)

(481)昆明市内で売られている玩具の半分が不合格品?

6月1日の春城晩報によると、6月1日の国際児童デーを前に、雲南省質量監査局が昆明市内の5つの大型スーパー・百貨店と11の主要な玩具卸売り会社が取り扱っている「玩具」を抽出検査したところ、半数が不合格品だったそうです。不合格の理由は、玩具の部品が子供の皮膚を傷つけたり、繊維で出来た玩具が不衛生であったり、包装に中文の表示がない等であった。
検査官は今回の抽出検査を線維製とプラスチック・木製の二つに分けて調べたという。検査の対象となった大型スーパー・百貨店は昆明柏聯百盛購物広場、昆明百貨大楼児童商場、昆明市家楽福(カルフール)超市有限公司南屏街店、雲南沃尓瑪(ウォルマート)百貨有限公司集大分店、昆明好又多百貨商貿有限公司環城東路店等の昆明五大商場と、11の主要な玩具卸売り会社が取り扱っている、16社31種類67組のサンプルを検査した。その中で33組のサンプルが合格し、合格率は49.2%にすぎなかった。この中で、繊維製の玩具は12組中6組が合格、プラスチック・木製の玩具は55組中27組が合格だったそうです。

まあ、こんなもんでしょう。でも、合格基準とやらは有っても、不合格をどうするかは曖昧にしているので、警告以外の何の意味もない検査ですね。自由な言論が保障されている国であれば、こんな発表があれば、「政府は何をやっているんだ、ちゃんと取り締まれ」と非難の渦となるのでしょうが、この国では、「行政はちゃんと仕事していますよ」というアリバイ作りの記録として、堂々と記事にして後はしらんぷり、ということで何とかなるのですから楽なものです。

(482)昆明−バンコク公路ラオス区間の一部が開通

6月9日の雲南電視ネットによると、昆明とバンコクを結ぶ昆曼{昆明−曼谷(バンコク)}公絽の各路線の建設が進んでいるなか、中国政府の援助により建設されていたラオス部分の中国ラオス国境からルアンナムター県のボーテン、ムドンサイ、楠倫橋(英文名は?)を経てナムター公路に接続するまでの、総距離83キロが開通したそうです。
この道路は2004年7月に着工され、二年近くで完成させる事が出来た。昆曼公絽のラオス国内部分は中国とアジア開発銀行、タイの三者が共同出資して建設が行われているが、中国の援助で建設されるのは全体の約三分の一で、総投資額は3500万米ドルにも上る。この工事を請け負ったのは雲南省路橋有限公司で、着工以来、社の総力を結集して高水準の工事をこなしてきたという。5月に計画通りこの道路は完成し、現在、中国商務省海外援助司と専門家による最終点検を受けている段階だ。
商務省海外援助司アセアン処の李耀輝氏によると、「この道路は商務省と専門家の最終点検が終わり次第、ラオス政府に委譲され、開通の運びとなります。この道路はアセアンの道路網発展計画の中でも、優先的に計画が進められてきた重要な道路であり、それ故に、この道路の開通はとても意義のある出来事です。そして、これにより道路沿線の経済発展、社会発展だけでなく、アセアン自由貿易区から中国企業、そして雲南省の東南アジア進出戦略の前進にも非常に大きな力となる」そうだ。
また、ラオスのルアンナムター県の副知事は「この道路が開通する事により、ルアンナムター県の経済や人民の生活に多くの利点をもたらす事が出来るでしょう。これから、我々はルアンナムター県の繁栄のために、この道路の維持管理に努力します」と語った。

(483)今年の雲南省の重大交通事故は全国一

6月23日の春城晩報より。省公路運輸管理局の劉普安局長と省交通警察総隊の馬継延総隊長が、22日、マスコミに発表したところによると、今年の1〜5月期に全省で発生した道路交通事故は2713件で、死者が1222人、負傷者が3521人だった。事故数と死亡者数は昨年同期よりも少し減ったが、一度に5人以上が死亡した重大交通事故は29件にも上り、死者は222人、負傷者が152人だった。これは昨年度より事故数が314%、死亡者数が344%、負傷者数が360%の増加となり、全国一となったそうです。
今年に入ってから雲南省では42件の大型道路交通事故が発生したが、運転手の免許暦が三年以下の者が起こした事故は10件、一年以下の者が起こした事故は6件だった。馬継延総隊長によると、「今年に入ってから発生した大型交通事故の原因調査によれば、雲南の道路は山間部が多く地形が複雑なので危険な道路が多い為と、運転手の技術が未熟であった事の二つが上げられる」という。そして「多くの事故は、運転手の不注意や運転の誤りで追突や自ら横転している。運転手の素質を高める事が、交通事故を減少させる為に最も必要な事だ。また、全省の16万キロの自動車が走行できる道路の中で、14万キロ以上が状態の良くない農村道路であり、極めて交通事故が発生しやすい状態となっている」のだそうです。

雲南で大型交通事故が多いのは記事でも指摘があったように、90%以上が山間部である為、カーブが多くて路が狭く、更に貧しいので道路整備状況が極めて劣悪であるという事が大きいでしょう。車と車が衝突して亡くなるより、崖から落ちて亡くなる事故のほうが多いようですから。でも、意外と崖から落ちるバスというのは少なく、それは一応プロの運転手であるバスの運ちゃんと、そのへんのトラックの運ちゃん(無免許も多く、運転が未熟な者が多い)の運転技術の差でもあるのでしょう。筆者も一度だけ崖を落ちていくトラックを見たことがあります。カーブでスピードを出しすぎたせいか、オーバーランして私の乗っていたバスの前から崖下に落ちていきました。バスの運ちゃんは「ああ落ちた!」と言いつつもちらっと振り向いただけで、ブレーキも踏まず平然とそのまま走り続けました。自業自得で落ちた、見ず知らずのトラックの運ちゃんを助ける義理は無いと言う事なのでしょう。

(484)新型麻薬の押収量が伝統麻薬をしのぐ

6月23日の北京晨報によると、2006月1月から4月までに昆明市の警察当局が押収した伝統麻薬(主にヘロイン)が112.82キロ、新型麻薬(覚醒剤)が174.45キロで、2004年同期と比べて(何故2005年同期でないのかは不明?)ヘロインは54%減り、覚醒剤は74.3%も増加した。そして、昆明市では9件の押収量10キロ以上の大型摘発事件があったが、その内の5件は覚醒剤の摘発だった。また、覚醒剤の摘発事件は2004年同期と比べて300%も増加したそうです。
昆明市において初めて覚醒剤が押収されたのは1991年だが、1999年には雲南省で摘発された覚醒剤の量は383キロにもなった。2000年以降、覚醒剤の摘発事件は激増し、2005年の省内の覚醒剤の摘発事件は938件となり、押収された覚醒剤は3.15トンにも上って、全省で押収した麻薬の総量の29.3%を占めた。
公安部麻薬取締局新型麻薬処の係官によると、「雲南の麻薬事情の変化は、中国の麻薬犯罪の方向性を伺う重要な手掛かりとなります。雲南省で押収された新型麻薬(覚醒剤)の量が激増したのは、新型麻薬が我が国の麻薬犯罪の突出した地位を占めつつある事を示している」のだそうだ。
雲南省への麻薬の供給地はミャンマー北部が主で、国内の地下工場で生産されたものがそれを補っている。ゴールデントライアングル地区に覚醒剤の工場が18もあり(ゴールデントライアングルはミャンマー北部とは言えず、このへんの整合性はよく分らず?)、国内でも多くの地下工場が存在しているが、摘発も進んでいるという。

(485)昆明市内のデジタル放送受信家庭が年内に10万戸を突破

6月26日の春城晩報によると、現在、昆明市ではケーブル回線を使ったデジタル放送の普及が3万戸を超え、市内の57の団地では従来のアナログ有線放送からデジタル有線放送への転換が行われており、今年中には10万戸を超える家庭でデジタル放送の受信が出来るようになるそうです。
昆明テレビ放送ネットワークセンターの発表によると、今年よりデジタル放送の本格的な普及が始まり、昆明市の盤龍、西山の二区は、率先して昆明テレビ放送局と連合し、デジタル放送普及の試験地域となった。現在、五華、官渡の二区でも積極的に普及に力を入れてきている。年内には昆明市では10万戸の家庭がデジタル放送を受信できるようになり、アナログ放送と別れを告げて、高画質の画面で多くの番組を見ることが出来るようになるという。
昆明テレビ放送ネットワークセンターの専門家によると、現在普及しているデジタル放送は50以上のチャンネルだけではなく、市民の日常生活に即した情報を提供するチャンネルも開発され、法律・政策や病院の予約・診察、株の取引、買い物等の情報を得ることが出来るようになる。将来は、デジタル放送を使って、見たい映画や番組をリクエストして見る事が出来るようにもなるそうです。

オリンピックを前にしてのインフラ整備なのでしょうが、中国でもアナログからデジタル放送へと転換が進められているようで、全国ではすでに2005年度で3000万戸もの家庭にデジタル放送が普及しているそうです。計画では2010年までには全面的にデジタル放送に移行させる予定で、2015年にはアナログ放送を停止する計画だとか。記事によると、このデジタル放送は高画質だそうですが、ハイビジョンなのでしょうかね? 

(いわざわ)


第96報(2006年6月30日)

(476)雲南省に新たに77の自然保護区

5月7日の新華社ネット雲南版、22日の雲南日報より。
雲南省環境保護局の発表によると、雲南省に77もの自然保護区が新たに指定・認可され、自然保護区の数量が全国で最も多い省となったそうです。
環境保護局の王建華局長によると、「雲南省は全国さらには全世界でも、生物の多様性が最も豊富で、最も集中している地域の一つであり、かねてより「植物王国」「動物王国」と呼ばれてきました。省内に分布する高等植物は426科、2592属、1万7千種以上で、この数量が中国全体の高等植物に占める割合は、科が88%、属が68%、種が62%にも上ります。その内、国が指定した重点保護植物は120種類で、これは全体の47%を占める。そして、全省に生息する脊椎動物は1737種類で、これは全国総数の58%を占めている。国が指定した重点保護動物335種類の中で、雲南には199種類もが生息し、総数の59%を占める。その中には、アジア象・野牛・緑孔雀等の23種類もの雲南のみに生息する動物がいます。目下のところ、雲南には198の自然保護区が有り、その中には西双版納・高黎貢山・白馬雪山・南滾河等の国家級自然保護区が14も有ります。この自然保護区の総面積は350万9500ヘクタールで、全省の面積の9%を占める」のだそうです。
このように多くの自然保護区を設立させたのは、貴重な動植物の保護センターとする為で、近年においては省内の貴重動植物の数量と分布地域は、ある程度の増加傾向にあるという。省中部の無量山自然保護区の黒テナガザルの数は、1990年の800匹余りから、2500匹余りにまで増加した。省西北部の白馬雪山自然保護区の金絲猴も600匹余りに増加し、西双版納自然保護区のアジア象も250頭前後にまで増加したのだそうです。

昔、省西北部の自然保護区で長期滞在したとき、宿の近くにあった自然保護区の管理事務所のおじさんと仲良くなりました。こちらの人には珍しく実直で真面目な人柄で知識も豊富だったので、彼の実家にまで遊びに行くほど親しくなりました。自然保護区の管理事務所と言っても、広い自然保護区に職員は三人だけで、取締りの権限もろくになく、要求もされていないようなので、日がな一日事務所でお茶を飲んでいる事がほとんどでした。だから、私もこの事務所に一日中入り浸ってお喋りをする事できたのですが‥。ある日、そのおじさんが怒りながら私のところにやって来て言うには、銃で鳥を撃っていた男を見つけたので注意しようと声をかけたら、なんとその男は県の自然保護局の局長でした。反対に銃を突きつけられ、そして怒鳴りつけられて泣く泣く引き返したそうです。熱心なチベット仏教信者で日頃温厚な彼が、顔を真っ赤にして行き場の無い怒りを吐き出していました。だから、どうなんだという話ではないのですが、自然保護区というと、なぜかこんな話を思い出しました。

(477)今年の五一ゴールデンウィークの人出

5月8日の雲南日報、9日の春城晩報・雲南電視ネット・雲南日報より。
雲南省休暇観光情報統計予報センターの発表によると、今年の五一ゴールデンウィーク七日間の省内の観光客総数は延べ326.89万人で、前年度同期より3.64%増だった。そして、省内で宿泊した観光客数は延べ1147万人で、6.45%増、省内の日帰りパックツァーに参加した人は212.19万人で、2.19%の増加だった。また、全省の観光総収入は13.75億元となり、19.06%の増加だったそうです。
全省の主要観光地の、この七日間の人出は延べ73.79万人で、前年度同期よりも、8.5%増だった。その中で、玉渓撫仙湖の人出が最も多く、延べ11.78万人で、石林・世博園・雲南民族村・麗江玉龍雪山等も、それぞれ5.3万人以上の観光客が訪れた。
今回の五一GWでも昆明・迪慶・西双版納が主な観光目的地となり、これはこの地の豊富な観光資源が着実に認知されてきているということであり、前年度と比較しても着実で大幅な観光客の増加現象が見て取れる。増加率は昆明が17.5%、迪慶が29.7%、西双版納が43.8%だった。そして、徳宏・文山・怒江・臨滄等の温暖・寒冷地区は安定した堅実な増加傾向を示し、その中でも楚雄を訪れた観光客数は延べ21.53万人となり、臨滄は前年度の123.6%に増加した。
また、新たに開放された昆明の嬌子雪山風景区が人気を集め、宿はどこも満員だったという。そして、思小高速道路が開通したおかげで、思茅・西双版納等に向かう自家用車での観光客が大幅に増加した事等が、今回の五一GWの特筆すべき出来事だったようです。

(478)これから15年間にダム建設で50万人が立ち退き移住
    (*はつちへんに貝)

5月23日の春城晩報より。22日に開催された雲南省第10期人民代表大会常務委員会第22回会議での報告によると、今年から雲南省では水利施設・水利発電所の建設の為に、毎年平均4万人の立ち退きが必要となるそうです。これは、これまで50年間の全省の立ち退き移住者の総数に等しいという。
省移民開発局の楊駿局長が<我が省の大中型水利発電工程移民工作の状況報告>の中で語ったのは、「これからの10〜15年で、雲南省では金沙江・瀾滄江・怒河等の河川で、新たに建設されるダム・発電所は33ヵ所にも上り、2020年には、全省の水利水電工程建設で、立ち退きして移住せざるを得ない人(主に農民)は50万人を超えるであろう」と言うことだった。
省移民開発局は設立されて以来、小湾ダム一期工事で1036人、百色水利中枢雲南ダム区の8493人と、渓洛度・向家*・景洪・糯札渡・金安橋等のダム・発電所の施工区での10133人の立ち退き移住・移民作業を行い、建設作業の順調な進行を保障した。漫湾ダムでの一部分の立ち退き住民の補償額が低く、移民後の生活状況に困難が発生したが、省政府は新たに7800万元の資金調達を行い、2033人の第二期立ち退き移民作業を行って、基本的に成功を収めたのだそうだ。
国のダム建設による立ち退き移民の新政策によると、保障の標準は一人当たり毎年600元で、2006年6月30日より前に立ち退いて移民した人には、今年の7月1日から一律に20年間も保障が受けられるそうです。

「立ち退き移民」問題は、かねてより大きな社会問題となっており、暴動や北京に直訴等、日本の新聞でもかなり紹介されています。問題は立ち退く農民に交渉権がなく、強制的に移住させられるだけでなく、立ち退き料が役人たちによってピンハネされている事です。ダム建設だけでなく、道路や開発区建設において強制的に二束三文で土地を取り上げられる農民は後を絶ちません。移住して新しい農地を貰ってもそこがとんでもない所で、生活が成り立たなくなるという話もよく紹介されています。「開発−土地買収−立ち退き」という過程が役人たちの利権と腐敗の温床となっている以上、そこになんとかメスを入れなければならないのですが、この役人の既得権に手を突っ込むような強い政権が出来るとは考えにくく、農民の苦難はまだまだ続くようです。

(479)女性のエイズ感染者の比率が大幅上昇

5月12日の都市時報、16日の中国新聞ネットによると、雲南省におけるエイズ(HIV)感染経路に新しい変化が起き、女性感染者の比率が大幅に増加しているそうです。
5月15日より昆明医学院において、内外のエイズ専門家を迎えて、二日間にわたる「エイズ予防:経験を分かちあい、もう一度考えてみよう」というシンポジウムが開催された。さらに、このテーマと共に、エイズへの総合的な関与と抑制措置についても討論が行われた。
シンポジウムで紹介された、雲南省のエイズ感染の特徴的な問題は、麻薬との関連が深いことで、全国でも最もエイズ汚染の深刻な省の一つとなるそうです。雲南省ではエイズが流行してから16年の歴史があるが、これまでの調査によると、目下のところ雲南省のエイズ感染の経路に新しい変化が見られるという。それは女性感染者の比率の大幅な上昇で、90年代初期は男女の感染者の比率は9対1だったが、現在では3対1にまで縮まっている。エイズの感染経路の中で、麻薬関連での感染が65%を占めているが、性感染の割合が近年上昇しており、90年代初期の0.4%から、現在は12%と増加している。
雲南省の現在のエイズ(HIV)感染者数は8万人以上と推定されており、専門家によると、2007年度は雲南省のエイズ感染のピークを迎えるだろうと見られているそうです。

公式で8万人ですか。ある説では20〜30万人にも達しているとも言われていますし、ほんとにネズミ算式に増えているようですね。雲南は麻薬汚染も凄いですが、観光地だけあって風俗産業も賑わっています。基本的に見えないものは信用しない人達なので、注射器の消毒や避妊目的以外のコンドームの使用等のエイズ予防知識を普及させるのは、ホントに難儀なことだと思います。

(480)昆明市の公衆有料トイレは三千人の雇用を確保?

5月31日の昆明日報によると、昆明市の市区の公衆有料トイレはおよそ1866ヵ所で、一つの公衆トイレに二人が働いているとすると、公衆トイレは三千数百人分の雇用を創出している事になるそうです。
昆明市市区管理局によると、目下のところ市政府が直接投資して管理する公衆トイレは280ヵ所、従事する労働者は560人以上で、その内の多くはレイオフやリストラされた労働者と、出稼ぎの人達だという。
記者がインターネット上で発見した書き込みに、「昆明鉄道駅のあるトイレの一年間の管理請負額が30万元だというが、有料トイレというのはそんなに儲かるのか」というのがあったそうです。それを見て記者が昆明鉄道駅に取材に向かったが、鉄道駅舎は最近改築された為。その一年30万元で請負うトイレは存在しなくなっていた。そこで、有料トイレがそんなに儲かるものなのか、トイレの管理人の収入は一般人のサラリーよりも多いのかどうか、記者は儲かっているといわれている有料トイレを探し出して取材した。
そのトイレは市中心の翠湖北路にあり、斜め前には農業展覧館が在る絶好の立地条件の場所だった。この五つ星級(最高ランクを意味する)観光客用有料トイレの管理者である王麗萍さんによると、彼女の以前の仕事はきついけど収入はそんなに多くないものだったが、この有料トイレの管理人になってからは、二人のアルバイトを雇う小規模ながらも経営者となることが出来た。彼女が記者に語ったところによると、このトイレの一回の使用料は3角(約4円50銭)で、もっとも人出の多い時期には最高8300元の収入が有るそうだ(売り上げか純収入かは不明)。この取材で記者が発見したことは、有料トイレは管理人に収入をもたらすだけでなく。彼らの居住の問題をも解決しているところだった。
市内各地区の公衆有料トイレの管理基準は様々だが、大体一致しているのは、指定された法人の職員か外部の人に請負で管理を任せている事だ。昨年、曲靖市から昆明に来た李華栄一家は翠湖公園北門付近の2級有料トイレの管理を請負い、そこを住居とした(管理人室に一家で住むということです)。請負料は月2千元だが、それでも毎月手元には300〜400元の収入が残るそうだ。李氏によると、「この収入はそんなに多くはないけれど、6.7平方メートルの管理人室で一家が住むことができるおかげで、水・電気・部屋代に必要な大体500元程度を節約できることになります。これにより、我々は昆明に住む為のしっかりとした足場を築くことができたのです」と語ったそうだ。
昆明市区の面積は約180万平方キロメートルで、常住人口は200万人を超え、流動人口(出稼ぎ等の非住民)も100万人を超えている。この地に国の標準基準である毎2千人に一つの公衆トイレを建設するとすれば、昆明市区には1500もの公衆トイレが必要だということになる。だが、目下のところ市政府の管理下にある基準をクリアした公衆トイレは280にしか過ぎず、その足りない部分は、私人所有のトイレや外部に開放している企業・事業所の共同トイレで補っている。しかし、それらのトイレは衛生基準等が国の基準に達していないものがほとんどだ。
昆明市市区管理局の責任者も、「目下のところ、昆明市の衛生施設のインフラは、大きく欠けている部分が多い」と公衆トイレの建設が遅れていることを認めている。この状況に対して昆明市党委員会と市政府は、本年度、市区内に60〜80万元を投じて、80〜120平方メートルの規模の公衆トイレを100ヵ所も建設することを決定した。そして、これにより200人分の雇用を創出することが出来るのだそうです。

かつてはほとんどの家庭にトイレが無く、公衆トイレは生活に密接なものでした。その頃は汚くて管理は悪いけど無料で一日中使える場所でした。しかし、無料のままだと管理費は赤字となる為、有料化が進み、水洗化するなど、衛生環境も少しですが改善されてきました。しかし、有料化して最も問題なのは、お金を取られる事ではなく、管理人が引き揚げたり、就寝したりするとトイレの入り口に鍵をかけてしまう事です。その為、夜中に路上で用を足す人が増え、その地区の衛生環境がかえって悪化してしまうという現象が起きているそうです。昔、安宿に泊まっているとき、従業員のお姉ちゃんが、トイレの無い部屋に泊まったら、その部屋の洗面器を使うのは不衛生だからやめたほうがいいと忠告してくれました。なぜなら、夜中にトイレに行くのが面倒くさいので、洗面器に用を足す客がもの凄く多いからだそうです。

(いわざわ)


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