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第79報(2004年12月13日)
(391)辺境地区の子供達40万人の教育無料化
10月25日の雲南日報によると、雲南省は2000年度から、延べ40万人にも上る辺 境地区に住む少数民族農村小中学生の書籍費・雑費・文具費を免除(これを「三免 除」と呼ぶ)しているそうです。これは、義務教育を受ける為の負担を減らす事で、 辺境に住む少数民族の教育事業を発展させる、全国でも率先した措置だといえるよう です。
この「三免除」の政策を実施して4年経つが、すでに11の地区・州・市の40万人 近い辺境民族地区の農村小中学生が恩恵を受けている。雲南では8つの地区・州・市 の25の県が、ミャンマー・ラオス・ベトナムと国境を接している。歴史的な原因と 自然環境の為、これらの地区の農村小中学生は貧しい故に入学を諦めたり、中途退学 を余儀なくされたりする事が多かった。この情況を見て、党雲南省委員会と雲南省政 府は2000年に、過去分散して使用してきた1800万元の辺境建設事業補助費を、辺境の 就学困難な学童の為に使う事に決めた。そこで、129の辺境地区の郷鎮の小学生に書 籍費・雑費・文具費を免除し、2000年度では13万人の小学生が恩恵を受けたとい う。
この成功に、雲南省は「三免除」の適用範囲をさらに拡大し、省政府の主要な事業と して、予算も当初の1800万元から7000万元余りにまで増額した。この「三免除」教育 は、党と政府の辺境地区児童への特別な配慮であり、恩恵を被った地区の入学率・卒 業率が明確に高まり、中退率が低下したのだそうです。
中国では義務教育は所属地方自治体の役目なので、貧しい地域では、ただでさえ少な い教育予算が益々足りず、危険な校舎の放置や、教員の給料の未払い、教員の無断離 職等の問題が噴出する事になります。機能していない義務教育制度ならば、国や上級 自治体が財政援助して支え発展させるのが、近代国家ではあたりまえの事だと思うの ですが、これを党・政府からの「恩恵」や「特別な配慮」としてしまう所が、まさに 「人治」の中国らしいですね。
(392)国道320号線雲南部分が2007年までに全線高速化
[*は上が敢(厳密には左上のエの部分がユとなる)、下が心]10月29日、11月2日の雲南日報によると、2007年末までに、国道320号線雲南 部分の700キロ余りの改造工事が終了し、全線が高速道路化して、昆明からミャン マー国境の貿易都市瑞麗まで、わずか9時間で行けるようになるそうです。
国道320号線雲南部分は、貴州省から入り、勝境関−曲靖−昆明−安寧−楚雄−大理 −保山−龍陵−瑞麗までの700キロ余りです。勝境関から昆明間と楚雄から保山まで はすでに高速道路が開通しており、安寧から楚雄までの高速道路も来年開通予定で、 昆明から安寧と、保山から龍陵までの高速道路は2007年末の完成予定です。また、龍 陵から瑞麗までの高速道路の建設計画も進んでいます。この高速道路網が全線開通 す ると、かつては二十数時間、現在でも十数時間もかかる昆明−瑞麗間の走行時間が大 幅に短縮され、9時間余りで結ばれる事になります。
雲南では様々な交通網の整備・発展計画が練られていますが、この雲南省中央を東西 に貫く勝境関−昆明−瑞麗線と南北を貫く水富−昆明−河口線、そして昆明からバン コク・東南アジアを結ぶ昆明−磨*線の三つの高速道路が、これからの雲南の重要な 幹線道路となっていくようです。
(393)臨滄地区が臨滄市に昇格
11月11日の雲南日報によると、国務院の批准により、11月11日、臨滄地区が 臨滄市(地区級市)に正式に昇格するそうです。
臨滄という名は、この地域を流れる瀾滄江(メコン川)から付けられた地名のようで す。臨滄地区は1952年から1956年にかけて、大理・保山・思茅の3つの地区・州から 割譲された8つの県により、1970年に成立しました。昨年度の地区のGDPは73億 元、税収は6.6億元、都市住民の年間平均支配収入は7573元、農民一人当たりの年間 平均収入は1101元となり、科学・教育・文化・衛生の各事業は長足の進歩を遂げたそ うである。
臨滄地区が市になった後は、市政府所在地となる臨滄県が臨翔区となり、それに風慶 県・雲県・永徳県・鎮康県・双江ラフ族ワ族プーラン族タイ族自治県・耿馬タイ族ワ 族自治県・滄源ワ族自治県の8つの県区の89の郷鎮から構成される、総人口229.8 万人、少数民族人口が38.7%を占める地区級市となります。
かつて7つあった地区の内、臨滄以外の曲靖・玉渓・保山・昭通・思茅・麗江が、す でに市(地区級市)に昇格しているので、これにより雲南省には地区という行政単位 が無くなったことになります。そして、これまで各地州市と表現していた呼称か、こ れからは各州市と呼ばれるようになるようです。これで、雲南省は8つの地区級市と 8つの民族自治州から構成される事になります。
それにしても、このような辺境の市でも都市住民と農民との所得差は7倍近くも有る し、豊かになったという農民の平均年収は130米ドルにも満たないのですね。
(394)日本人旅行者が引き起こした墜落死事件で過失が認められず懲役12年
10月19日の雲南日報によると、麗江で日本人旅行者が酔っ払って宿の屋根に上っ て騒ぎ、下りるように説得しようと近付いた男を蹴飛ばして転落死させた事件の公判 が、18日から麗江中級裁判所で、多くの報道陣の注目の中、開始されたそうです。
起訴状によると、今年の8月11日、麗江市玉龍ナシ族自治県(旧麗江ナシ族自治 県)黎明リス族郷を観光で訪れた日本人T(59歳)は、13日の夜9時頃から黎明 郷紅石街の食堂で数人の中国人と酒を飲んでいた。そして深夜0時30分頃、Tは2 人の中国人に付き添われて泊まっていた黎明客棧の二階の自分の部屋に戻った。二人 の中国人はまた食堂に戻ったが、Tのバッグが置き忘れていたので、一人がまたTの 部屋までバッグを届けた。届けてくれた中国人が帰った後、Tは部屋の窓から出て、 宿の屋根によじ登り大声で叫び始めた。この叫び声に驚いた宿の主人や泊まり客は、 危ないので下りて来なさいと説得したがTは聞き入れなかった。老沙と称する泊り客 (現在に至るまで身元不明)が、紙に「おりて下さい」と書いて、それを見せながら 説得しようと屋根に上っていった。老沙がTに近付いていったところ、Tは老沙を二 度も蹴り、屋根から突き落としてしまった。老沙は頭部に重傷を負い、直ちに玉 龍県 人民医院に運ばれ手当てを受けたが、8月15日に死亡した。
鑑定医の診断によると、被害者老沙は高所から転落した際の頭蓋骨損傷と胸腔臓器損 傷が、死亡の原因だという。事件が発生した後、Tは逃走したが、黎明郷紅石街の西 500メートルの山中で、警察により発見され逮捕された。
検察側の見解では、被告人Tは中華人民共和国刑法第234条第二項の規定のとおり、 故意障害(致死)罪で、証拠も十分に揃っており、刑事責任を追及出来るとの判断だ そうです。
被告人Tの妹さんが依頼した弁護人の馬氏は次のように弁護した。「8月14日深夜 0時30分以降、黎明客棧で老沙を死に至らしめた結果は、被告人Tの飲酒による非 正常な状態の下で引き起こされたものです。この行為の結果が、被告人が主観的に自 ら望んで行った結果かどうかについては、被告人に言わせると、この事件の発生を望 んだものではなかったし、起こそうとも思ってもいなかった。だから、被告人の行為 が老沙を死に至らしめた事は事実だが、Tが泥酔していて自分自身がコントロール出 来ない状態で起きた悪意の無い事件であり、被害者自身も自らの安全に留意せず、注 意を怠った事が、このような結果をもたらした重要な原因でもあり、過失の程度は低 いといえる」。
11月12日の春城晩報によると、注目されていた「日本人観光客による蹴飛ばし墜 落死事件」の審理が終了し、11日の午前9時に、麗江市中級人民裁判所(日本の地 方裁判所に相当)で一審の判決が出たそうです。判決では故意傷害罪と認定され、被 告人Tに懲役12年の実刑が宣告された。被告人Tは、この判決を不服とし、直ちに 控訴した。
弁護人の馬氏は、「被告人Tと被害者は争った事実はなく、被害者に危害を加えよう とした主観的な意図もなく、酒で泥酔した非正常な状態で起きた特殊な事例である事 から、判決で示された罪状には当てはまらない。被告人Tによる過失で死に至らしめ た行為であり、Tの罪状は過失致死罪である。刑法第232条に規定されているよう に、被告人Tには懲役3年以下の刑が適応されるのが望ましい」と主張したそうで す。
裁判所側の主張は、被告人Tの行為は中国の法律では故意傷害罪であり、外国人であ ろうと中国国内では中国の法律を守る義務が有るというものだった。被告人が逮捕さ れた後、15万元を裁判所に預け、民事の保障の準備に充てている事、また積極的に 捜査・審理に協力した事から、情状酌量の余地が有り、刑はいささか軽減される事に なった。これらの事実や証拠、犯罪の性質や社会に対する危害の程度を勘案して、今 回の判決が下されたのだという。
傷害致死で懲役12年というのは、日本の感覚からするとちょっと重過ぎるような気 がしますが、中国の刑法第234条を見てみると「傷害致死及び特別に残忍な手段で 人に重い傷を負わせ重症の障害者にさせた者は、10年以上の懲役刑、無期懲役及び 死刑に処す」となっていました。ちなみに、殺人罪もほぼ同じ刑罰なので、中国では 傷害致死も殺人も同等に近い犯罪だと見なしている事が分かります。
(395)雲南在住外国人にも「グリーンカード」発行
11月12日の雲南日報によると、11月15日より、雲南省に長期滞在している外 国人で、「外国人の中国永住居留審査許可管理方法」に規定されている条件をクリア している人は、各州市の公安機構に申請すると、中国の「グリーンカード」(中国永 住居留証)を獲得出来るようになったそうです。省公安庁は11日、報道機関に向け て会見を行い、半年以内に、所定の条件を満たして申請した在雲南外国人に、この 「グリーンカード」を手渡す事が出来るだろうと発表しました。
省公安庁出入境管理処の楊艾東処長が記者に語ったところによると、今年8月15日 に発布された「外国人の中国永住居留審査許可管理方法」での関係する規定では、中 国の永住居留資格を申請出来る外国人は次の四種類の人達だそうです。(1)中国で 経済・科学の発展や社会進歩の為に重要な役割を担っている、各機関・会社に招請さ れて働いている人材。(2)中国に高額な投資をしている個人の投資家。(3)中国 に対して重大で突出した貢献をした人や中国が特別に必要と認めた人材。それに (1)(2)(3)の配偶者と未成年の子供。(4)配偶者や未成年の子供や年老い た親等、家庭団欒に必要な構成員が外国籍の場合。以上の四つの何れかの条件をクリ アする人が申請出来るのだという。
中国に対する高額な投資とは、国が配布した「外商投資産業指導目録」の中で奨励さ れている各種産業に対して合計50万米ドル以上投資した者、中国西部地区または国 の貧困対策工作重点県に合計50万米ドル以上の投資をした者、中国の中部地区に 100万米ドル以上の投資をした者、中国に合計200万米ドル以上を投資した者、の四つ の条件があります。
また、この「グリーンカード」を手に入れる費用は、申請費として1500元、審査が 通って「外国人永住居留証」を受け取る際、発行費として300元を支払わなければな りません。
11月17日の雲南日報によると、昆明市公安局出入境管理処の発表では、「グリー ンカード」申請受付の初日である16日の申請者数は5名だったそうです。
この5名は、2人のアメリカ人とイギリス人・オランダ人・南アフリカ人で、この中 の一人は三つの合弁企業を兼任する副社長でしたが、残りの4人は中国人の配偶者 だった。この申請を関係部門がチェックしたところ、この内2人は申請資格が無い事 が判明した。出入境管理処外国人管理科の責任者が記者に語ったところによると、 「初日は訪れる人が少なかったが、これから申請する人はもっともっと増えていくだ ろう。我々は規定どおりに厳格に審査していくが、この政策の許す範囲内で、外国人 に対して最大限のサービスを行う用意がある」らしい。
目下の所、省内に長期滞在している外国人は3千人を越えており、アメリカ・カナダ ・日本・韓国・オーストラリア・イギリス・及び東南アジアの国々の人が主で、滞在理 由は、留学・教員・技術者・合弁企業の管理職・外国企業の駐在員等多岐に渡ってい るようです。
投資家や技術者・専門家が、リタイヤした後も中国に永住したいと思うのでしょう か? ビジネスユースならば1年マルチビザもあり、高額投資家がビザ代を惜しむわ けもなく、あまりメリットの有る話ではないようです。この国の法律は外国人の配偶 者や両親が中国で生活する事を想定していなかったようで、そういう人達が中国に定 住しようとすると、法的にも明確な保障が無く、一般長期滞在者と同じくビザを煩雑 に更新しなければならず、費用もかなりかかってしまうというのを聞いた事がありま す。やはり、投資家や教員・専門家向けというのは建前で、経済発展で増えつつある 外国人家族へのビザ対策、というのが本当の目的のような気がします。
(いわざわ)
第78報(2004年11月12日)
(386)中産階級への道は険しい
(*はつちへんに川)9月21日の昆明日報より。
経済の急速な発展により、中国にも突如「中産階級」という概念が浮上してきた。楽 観的な人によると、5年後には中国で中産階級と呼ばれる人々は7300万人から1億 7000万人にも上るだろうと予想されている。また、雇用状況や収入増から推測する と、5年後の中国では中産階級に到達出来るのは、せいぜい3000万人前後だという悲 観的な予測をする人もいる。
近年、昆明市では収入・消費共に穏やかで持続的な増加が続いており、これが社会の 安定と国力増強の積極的な要素となっている。しかしながら、マスコミを賑わしてい る「中産階級」という概念には、「中等収入」といわれる昆明市民のほとんどが含ま れる事がないという現実に、多くの市民が大変戸惑っているらしい。
「中産階級」という概念には、国際的にも国内的にも統一された基準は無い。米国で は年収3〜10万ドルが、中産階級にあたるといわれており、国民の95%が3万ド ル以上の収入が有る(??)といわれている。またインドでは、政府政策研究セン ターの見解によると、インドの中産階級とは納税後の年間手取り収入金額が3.375万 ルピーから15万ルピー(約700〜3000米ドル)の家庭を指すのだという。この見解 から計算すると、2001年には6000万家庭がこの収入に達しているとみられ、一家族5 人とすれば、インドには3億人もの中産階級が存在することになる。これでは一人当 たり年収が200米ドルに満たない人も中産階級となってしまう事になる。
中国では地域差が甚だしく、豊かな北京・上海・深*の基準でいくと、1〜5万米ド ルの収入が有れば「中産階級」であると言われている。しかし、この基準を他の地域 に当てはめてみると、ごく少数の裕福な人々しかその基準を満たす事が出来ず、「中 産階級」という言葉の意味とはかけ離れたものになってしまう。
昆明市の都市社会経済調査隊による600家庭の基層調査では、2004年1〜8月の中 等水準の市民の一人あたりの平均月収は799.5元で、年収は1万元未満となり、豊か な地区の収入とは大きな差が有る事が判明した。現在の昆明の消費水準は、一家庭当 たりのマイカー保有率が9.17%、住居を私有している比率が58.17%だが、自分のお 金で住宅を購入した比率は6.67%と低水準で、これが昆明の中等水準の家庭の実態で ある。
また、昆明市民の月平均支配収入は742.3元で、消費支出は541.42元となり、高収入 ・中等収入・低収入の割合は大体1:2:1の比率となるようだ。約半数を占める中 等収入の家庭の月平均支配収入は682.38元で支出は555.82元と、「中産階級」の標準 とはかなりかけ離れた実態となっている。中等収入の家庭では、中産階級の基本的な 指標である、持ち家が有る事、自家用車が有る事、という水準には程遠く、富裕層の 家庭のみがその水準に達しているといえるが、富裕層家庭は5%程度にしかすぎず、 昆明市民を代表するものとはいえない。
調査によると、昆明でもある種の職種では比較的高い水準の賃金が得られている事が 分かった。党・政府機関・事業体職員の平均月収は971.76元、専門技術職は878.56 元、企業体の管理職は851.19元と比較的高収入を得る事が出来る。勿論、この調査に は市民の多くが得ている副収入が含まれておらず、収入金額はこの数字よりもかなり 高い額となるであろうが、総体的にいって昆明の将来の中産階級はこの高収入の三業 種の一部分の人々が主体となっていくと思われる。ちなみに、平均賃金の最も低く かった業種は運輸業で平均月収は528.88元、その次が商店従業員の634.89元だった。
昆明市では一部の富裕層がすでに中産階級の標準に達しているが、富裕層の比率はか なり低い。エンゲル係数(注)でいうと30以下にならないと中産階級とは呼べない そうだが、現在の昆明市民のエンゲル係数は42と高い。現在、比較的豊かな15% の市民が将来の中産階級の予備軍となるのであろうが、それに至る道は険しく困難に 満ちたものであるといえるのだそうです。
このように、中産階級という概念一つとっても、大きな現実・意識のずれが起きるの は、同じ国で、同じように仕事して、同じような情報を受け取っている人でも、収入 の地域格差がとてつもなく大きいからです。なんと上海市と貴州省とでは一人当たり のGDPは十倍以上の格差がついています(日本だと最も大きい東京と沖縄の格差が 二倍強)。この国の、人類史上初の試みといってよい「分配なき高度成長」という無 謀な政策が、成功するとはどうしても思えません。
(注)エンゲル係数とは生計費中に占める飲食費の割合を示す係数で、世帯の生活程 度を示す指標(現在の日本のような高所得社会には適用出来ないともいわれています が)
〜20「すごく生活にゆとりがある」
〜25「生活にゆとりがある」
〜30「生活にややゆとりがある」
〜50「やっと生活できる」
(387)昆明煙草工場と春城煙草工場が合併
(*はさんずいに真)9月24日の新華社ネット雲南版と25日の春城晩報によると、9月24日、昆明煙 草工場と春城煙草工場との合併式典が、昆明市や五華区政府の指導者と同業他社の幹 部らが参加して、昆明煙草工場内で盛大に催されたそうです。
曲靖煙草工場と会澤煙草工場が今年の4月に合併した後、9月10日に雲南9大煙草 工場を昆明煙草工場・玉渓紅塔集団・紅河煙草工場・曲靖煙草工場の四つに統合・再 編する事が決定された。そして、今回の合併が実行されたのですが、この合併以降、 春城煙草工場は法人資格を失い、昆明煙草工場の分工場となります。また、合併後の 昆明煙草工場の生産量は年間130万箱となり、それに省外の関連工場の生産量を加え ると、総生産量は190万箱に達する見込みです。これにより生産規模が一回り大きく なり、この企業の発展目標である「市場の大規模化・商品の有名ブランド化・大企業 化」に向かって実質的な歩みを開始したといえるのだそうです。
昆明煙草工場は、2003年度の全国煙草産業中の規模と収益率が第三位、全国高額納税 企業番付の第七位という超優良企業で、「雲煙」「香格里拉」「紅山茶」「茶花」 「大重九」「春城」の六大ブランドを中心に、24種類の煙草を生産する国内有数の 大煙草企業です。そして、春城煙草工場は「昆湖」「環球」国色天香」等の地域性の 強い(昆明周辺)ブランドを生産している企業です。
今年の1〜8月期、昆明煙草工場は税利益が65.09億元で前年度より22.01%増だっ た。その内、純利益は19.04億元で前年度より37.47%増だったそうです。
春城煙草工場は90年代には昆明巻煙工場(昆明煙草工場の当時の名称)分工場と呼 ばれていましたが、いつのまにか独立していたみたいです。ということは元の鞘に収 まったという事ですね。この昆明巻煙工場分工場の前身は1983年に開業した昆明 雪茄煙工場で、前記のブランド(?)以外に*牌・五華山・大衆等の昆明の庶民向け の低価格煙草を生産・販売していました。また、昆明煙草工場の前身は1943年に操業 を開始した雲南紙煙工場で、雲南で最も古い紙巻煙草工場だそうです。大体、雲南で 紙巻煙草が普及したのは戦後の事で、それ以前はごく一部の洋モク愛好者以外は、刻 み煙草をキセルか水パイプで吸っていたようです。フィルター付きの煙草が普及した のは80年代になってからで、両切り煙草が少数派に転落したのは90年代に入って からです。
(388)石林−瀘西公路が開通
9月25日の春城晩報によると、10月1日からの国慶節ゴールデンウィークを前に して、石林−瀘西間の二級公路が開通したそうです。これにより昆明から瀘西まで2 時間余りで行けるようになり、省内有数の観光地である瀘西阿廬古洞(雲南で最も人 気のある鍾乳洞)へのアクセスが更に便利になりました。
昆石(昆明−石林)高速道路が開通する以前は、昆明から瀘西までは車で4時間以上 かかっていたが、昨年開通してからは、所要時間は三時間程となった。そこで石林か ら瀘西までの約70キロを高級公路化し、圭山等の難路地区を迂回した事により、石 林から瀘西まではたったの1時間で走行出来るようになった。その結果、昆明−瀘西 間は僅か二時間ほどで結ばれる事となり、瀘西の観光産業に大きな追い風となること が期待されているらしい。
今年の国慶節GWを前に、瀘西県では風光明媚な阿拉湖や、「桃源郷」だと地元の人 に称される(?)吾者温泉等、新たな観光地が開発されただけでなく、「イ家楽」と 呼ばれる、イ族の村で伝統料理や民族舞踊を楽しむ事が出来るホームステイが、観光 の目玉として企画されているそうです。
(389)日中戦争支援の米軍兵士の記念碑
(*はさんずいに真)9月28日の新華社ネット雲南版によると、第二次世界大戦で雲南の中国遠征軍と共 に日本軍と戦い亡くなったアメリカ軍兵士19名の記念碑が、新たに騰衝の国殤墓園 内に建設され、9月27日に中米の関係者を招いて序幕式が行われたそうです。
1944年夏、第二次世界大戦中緬印戦区*西戦役の中で、中国遠征軍第20軍とア メリカ軍は共同で(実際は米軍の指揮下)、2年余り日本軍の占領下にあった怒江以 西の雲南西部地区をめぐって戦いを繰り広げた。大小80数回の戦闘を経て、日本軍 を雲南から撤退させたが、中国遠征軍は8千余名、日本軍は6千余名、米軍兵士19 名と多くの犠牲者を出した(日本側の資料では、亡くなった日本兵が約8千4百名、 中国側の死傷者は約6万3千名。相変わらず中国側の数字はアバウトですね)。
1945年、現保山市騰衝県に*西戦役で亡くなった抗日戦士を記念して国殤墓園が建設 され、3300名の兵士の遺骨が祀られた。この国殤墓園を建設した際、米軍兵士の記念 碑も設立されたが、その時には米軍は撤収した後で、亡くなった米兵の名前や階級が 分からず、その石碑にはたった一人の米兵の、しかも漢字で中国名のみが刻まれたに すぎなかった。二年前にようやく亡くなった米兵19名の氏名が判明し(?)、「*西 抗日戦争勝利60周年」の記念碑に、この名前が刻み込まれたのだという。
アメリカ大統領ジョージ・ブッシュ氏は、この記念式典に以下のようなメッセージを 送ったそうです。「遥か昔に犠牲となった兵士に対して、このような彼らの名誉を讃 える記念碑を作ってくださった雲南の人々に感謝します。この記念碑は当時発生した 事件を記念するだけでなく、我々二つの偉大な国家の友好の証でもあります」。
この*西戦役を戦った中国遠征軍とは国民党の軍隊だったため、1949年に共産党政権 が樹立されて以降は、墓や記念碑は破壊され、歴史的にはほとんど無視され、ふれる 事はタブー視されていたようです。このように自分の手柄のように宣伝するように なったのは、改革開放政策が始まり、台湾・米国との関係が改善されてからです。米 軍兵士の記念碑なんて、かつての反国民党・反米至上主義時代には考えられなかった 事ですが、反日至上主義の現在だから実現可能となった、ともいえますね。
(390)今年の国慶節GW
10月9日、10日の雲南日報・新華社ネット雲南版によると、国慶節ゴールデン ウィークでの雲南省の観光客総数は延べ214.8万人で、昨年同期より8.1%減でした。 相変わらず省内の主要観光地と、自家用車による家族・グループ旅行に人気があつ まっていたようです。
雲南省観光休暇調整弁公室が発表した統計によると、10月1日〜7日の雲南省の観 光客総数は延べ214.8万人で、前年同期より8.1%減少し、観光総収入は84723.39万元 で3.4%減となったが、相変わらず高い水準を維持できているとの認識だそうです。 また、雲南省での宿泊者数は延べ87.54万人で、昨年同期より8.2%増、「一日遊」と 呼ばれる日帰りパックツァーの参加者は延べ127.26万人で、16.7%の減少でした。 省内の主要観光地(どことどこを指すのかは不明)の7日間の観光客数は延べ55.97 万人で5.4%増だった。その内、石林への観光客が最も多く、延べ5.6万人だったが、 前年度よりは9.7%減だった。今年の国慶節GWは、相変わらず昆明・西双版納・大 理・麗江・迪慶等の観光地が人気を集めたが、楚雄・文山・保山・玉渓地区が新たな 人気観光地として徐々に成長しつつあるそうです。
また、GW期間中の省内での旅客機のフライト数は2722回で、輸送した旅客数は延べ 28.7万人、昆明鉄道駅を発着した列車数は429本で、輸送した旅客数は延べ31.7万 人、全省で旅客輸送に投入した車両は延べ26.5万台で、輸送した旅客数は延べ442.8 万人でした。これにより、航空機・鉄道・道路で輸送した旅客数は1日平均延べ72.7 万人となりました。
10月9日の春城晩報によると、今年の国慶節GWでの昆明市内の宿泊率や観光収入 が前年度より低下したそうです。
昆明市の観光客数は50.56万人で昨年同期と比べて22.4%減、全市のホテル宿泊率も 3.29%下がり、観光収入も18.52%減少したそうです。また、市内35の主要観光地 の観光客数は延べ46.89万人で昨年より22.87%下回り、入場料収入は11.19%減だっ た。関係者の分析によると、昨年の国慶節GWはSARS騒動以後の初の連休だった 為、特別に人出があったので今年は減ったように見えるが、二年前、三年前よりは多 く、そんなに悲観する数字では無いそうです。また、今年のGWは天気が悪く、気温 が低かったのも、人出が少なかった原因だという。
何と言おうと、夏の観光シーズンに続き、国慶節GWも低調な人手だったようです。 観光雲南の成功で各省も観光開発に乗り出して客が分散した為と、外国人観光客の減 少や金持ちは海外旅行がデフォルトとなってしまい、雲南の観光バブルは終了したと みてよいでしょう。これからは、いかに安定期に移行させることが出来るかが課題と なるでしょうが、観光資源は申し分ないので、きちんと管理さえしていけば、問題は ないと思います。ただし、経済のバブルが弾けない事という前提は有りますが。
(いわざわ)
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