いわざわ雲南通信舎

中国雲南省に詳しい、いわざわ氏によるホットな雲南情報。
2003年4月12日、第61報!!

第61報(2003年4月12日)

(301)今年の春節観光
    (*はさんずいに真)

2月3日の雲南日報、8日の春城晩報、10日の*池晨報によると、今年の中国三大 黄金週間のトップを切った春節(旧正月)七連休において、雲南省の各観光地は大賑 わいとなり、観光客数が昨年同期より25.13%、総収入は14.86%もの増加だったそう です。
2月1日より始まった春節七連休での雲南省内の観光客総数は延べ322.87万人、観光 総収入は9.15億元で、昨年同期よりそれぞれ25.13%、14.86%増となり、これまでの 最高記録となりました。最も混雑したのは、10月の国慶節黄金週間と同じく、保山 市騰衝県でした。2月2日から大勢の人々が訪れはじめ、一日当たりの平均観光客数 は延べ二万人以上で、県内のホテル・旅館の平均宿泊率は90%以上となり、ピーク の4日には観光客は延べ2.86万人、宿泊率100%を記録したそうです。
この他に今回の春節連休で目立ったのは、省内辺境地区から隣接する国外(ベトナム ・ラオス・ミャンマー)への日帰り観光ツァーが大人気となった事です。このツァー に参加したのは延べ245.3万人で、前年度より26.62%も増加しました。それから、こ の連休中に玉渓市新平イ族タイ族自治県で開催された、「花腰タイ民族祭」を訪れた 観光客が1.5万人を越え、県内のホテル・旅館の宿泊率は95%にも上ったそうで す。また、自家用車を使った家族・グループ旅行が増え、昆明−大理間の主要幹線道 路である安楚公路では、一時間平均の通行量が三千台と平時の三倍でした。彼らの主 な目的地は、昆明の人は大理・麗江・騰衝・濾西阿廬古洞で、地方の人は昆明の世博 園・石林や陸良彩色沙林だったようです。
それから、この春節七連休の全省の宿泊率は50%に達し、麗江・西双版納・保山等 は80%を越えたそうで、雲南の観光化は順調すぎて怖いくらいですね。この、いけ いけどんどんのムードのもとでの急激な観光化で、ようやく出てきた観光地の再開発 による観光資源破壊憂慮の声が(麗江等)かき消されていくのではと、心配でなりま せん。

 

(382)雲南の「西電東送」事業

2月5日の新華社ネット雲南板より。
雲南電力集団有限公司がマスコミに公表した数字によると、昨年度、雲南省は広東省 に32億kwhの電力を供給したそうです。
雲南省には、金砂江(揚子江)・瀾滄江(メコン川)・怒江(サルウィン川)・紅河 (ソンコイ川)・珠江・伊洛瓦底江(イラワジ川)の六つの水系が全省を貫いてお り、開発可能な電力資源は最大出力9800万kwも有って、これは全国第二位 とな ります。この豊富な水力資源に目を付けた雲南・広東両省が、電力が豊富な雲南から 電力不足の広東に送電する事を取り決め、1993年より送電を開始しました。
2001年までに52.57億kwhを供給しましたが、送電システムや送電線等のインフラ の欠格や、水量が減る乾季には送電出来なくなるという事も有り、年平均5.8億kwhし か送電出来ませんでした。しかし近年、魯布革(最大出力60万kw)、漫湾(最大 出力125万kw)、大朝山(最大出力135万kw)という大型水力発電所が相次いで完 成(大朝山は部分完成)した為、昨年度は32億kwhと大幅に増加し、しかも雨季だ けでなく通年で送電出来るようにもなったそうです。
昨年初頭、この「西電東送」(水力や石炭の豊富な西部地区で発電した電気を、人口 が多く産業の発達した東部地区に送るという政策)工程が中国西部大開発計画の重大 項目に指定された為、これまでの省レベルではなく、国レベルの予算で推進出来るよ うになりました。6月には雲南・広東両省の2015年までの送電計画案が協議・決 定されたそうです。昨年度、雲南省は35.6億元を投資して、11万ボルト以上の変電 所17個所を建設し、送電線1209kmを敷設して送電システムを整備したそうです。
この他にタイにも電力を売っているというニュースを見た事が有ります。こんなに電 力に余裕が有るのに、雲南省内にあんなに停電が多いのはどうも納得がいきません。 事故ではなく節電の為に、定期的に送電を止めているような停電です。売るための電 力なので、地元は関係ないと言う事なのでしょうね。

 

(303)昆明−ペナン線就航!
    (*はさんずいに真)

2月20日の春城晩報、23日の*池晨報によると、昆明とマレーシア第二の都市ペ ナンを結ぶ中国東方航空雲南公司運航の、昆明−ペナン線が23日に就航したそうで す。
この路線の飛行時間は約3時間、使用機種はボーイング737で、2月23日から3 月29日までは下記のタイムテーブルで週一便の運航だそうです(時刻は何れも現地 時間)。
  昆明発  07:30   ペナン着 10:50
  ペナン発 11:30   昆明着  14:50

4月以降は発着時間が変更されるようです。

 

(304)今月の牧歌的サギ(患者さんに御用心編)
    (*はさんずいに真)

2月23日の*池晨報より。
「私はどうしてこんなに愚かだったのでしょう。最初からおかしいとは思っていたの に、騙されて苦労して貯めた4万元を、もう使えない紙屑同様の外国紙幣と両替して しまうなんて…」。22日午前、新聞社を訪れた36才の女医王さんはこう記者に訴 えた。
2月20日午前10時頃、王女史は自分で開業した小さな診療所で忙しく働いてい た。この時、昆明訛りの若い男Aが慌てた様子でこの診療所にやって来て、王女史に こう告げた。「昨日の夜、ある社長さんが屋台の串焼きで食あたりし、下痢が止まら ないので往診に来てほしい」。王女史はお金を少しでも多く稼ぐために、診療所の付 近ならよく往診していたので問題は無かったが、安全の為に隣の事務所の男性に一緒 について来てもらおうとした。しかし、男Aは「俺が信用できないのか?」と言って 凄み、隣の男性を追い返してしまった。その時、彼女はこれはなんか変だなと思った が、男Aが往診費として100元も払ったので、黙ってその男について環城北路付近の 天和ホテル714号室に行った。
部屋の中には、病気の社長さんが横になっており、社長さんは連れて来た男Aに50 元を渡して帰らせた。王女史が診察して、注射を終えた時、三十前後の男Bが部屋に 入ってきた。社長さんはいくばくかの外国の紙幣をこの男に渡して、「この医者に 1200元を支払ってくれ」と言い付けた。そして、社長さんは小声で王女史に「もし手 伝ってくれる気が有るなら、銀行に行ってユーロドルを両替してきてくれませんか。 勿論、お礼は差し上げますよ」と話を持ちかけてきた。この時、王女史は躊躇したし 疑いもしたが、それでも男Bと一緒に拓東路の某銀行へ向かってしまった。男Bは何 度も「私たちを信じて手伝って下さい。3千元のお礼を差し上げますから」と説得し た。王女史達が銀行に入った際、銀行員らしい男Cが二階から降りて来て、男Bに1 万ユーロドルは6万人民元だと告げた。それを聞いて、二人はタクシーに乗り天和ホ テルに戻り社長に報告した(何のために銀行に行ったのか、男Bの役割は何なのか一 切記事では分からず)。それを聞いた社長は、思いがけず(なんで思いがけないのか も説明なし)、「私がなんで人の金儲けに私のお金を出さねばならないんだ」と言っ たそうで、それを聞いた男Bは「じゃあ、この王さんに立て替えてもらえばいい」と 言い出した(推測するに、社長さんは銀行での一万ユーロドルの両替を依頼したが、 両替する費用は立て替えろという事らしい)。
意外な事に、この時にはもうすでに王女史は彼らをすっかり信用してしまっており、 早速銀行に行き自分の預金4万元全部を下ろしたが、足りないので社長さんから6千 元を借りたそうです(これもなんで貸すのか変だが、説明なし)。その後、男Bと さっきの某銀行の傍まで行くと、さっきの自称銀行員の男Cが一束のユーロドルを もって待っていた。三人は銀行の隣にあるファーストフード店に入って食事をし、 持っていた4.6万元で1万ユーロドルと両替した(なんでこんなディスカウント料金 で両替出来たのかも説明なし)。王女史はこの一万ユーロドルを持って、いそいで社 長さんの待つホテルに戻ったが、部屋はもぬけの殻だった。その時、ようやく王女史 は騙されたと気が付いたそうです。
ホテルの従業員はすぐ警察に通報し、王女史も拓東路派出所に届け出ました。警察の 説明によると、このサギは「三線サギ」と呼ばれる手口だという(何が三線なのかも 説明なし)。王女史が記者に語ったところによると、この社長さんは「孫林美」と言 う名前の身分証明書を使って宿泊していたらしい。また、ホテルの従業員によると、 王女史が両替した「ユーロドル」は、今では使われていない古いペルー紙幣だったと か。
目下のところ、銀行の監視カメラに残っている彼らの画像だけが唯一の手掛りだそう です。
それにしても、この間抜けな王女史よりも、サギの手口すらもきちんと取材出来てい ない記者の間抜けぶりのほうが、気になってしかたがありません。このサギの詳しい 手口を、きちんと知りたいものです。

 

(395)KKビールがカルスバーグに買収!

2月27日の雲南日報・春城晩報・*池晨報によると、KK(昆明キス)ビールを販 売するKK集団華獅ビール有限公司を、世界的な有名ブランドであるデンマークのカ ルスバーグ社が買収したそうです。
カルスバーグ社の子会社であるカルスバーグビール香港有限公司は、嵩明経済開発区 でKKビールを生産しているKK集団昆明華獅ビール有限公司を、8500万元を投じて 買収しました。26日午前、このカルスバーグビール香港有限公司社長が昆明市嵩明 県の工場を訪れ、視察したそうです。この工場は、かつては上海の飛鳩ビール社の経 営で、1988年に1700万元を投じて建設された国営企業楊林ビール工場です。その 後、巴思徳ビール有限公司が経営を請け負いましたが1996年に倒産し、昆明ビール工 場に買収されました。でも、これも経営不振となり、1998年浙江寧波KK集団に合併 吸収された後、株式化してKK集団昆明華獅ビール有限公司となりました。しかしな がら、市場競争は激しく、結局のところ昆明の市場の15%程度しか取れず、省内の 他の地区生産である大理ビール(27%)や瀾滄江ビール(23%)にすら勝てず、 外省ビール(合計35%)の追い上げを受けていました。
ビールの銘柄で言えば、飛鳩ビール→巴思徳ビール(ルーマニアと技術提携して生産 したビールと宣伝していました)→昆明ビール→KKビールからカルスバーグビール へと、五つ目の名前となります。あの白龍潭ビールの例(108)でも理解して頂け ると思いますが、ビール不毛の地であった昆明において、ようやくまともな地ビール が飲めそうです。しかし、記事によると、当分は名称もKKビールのままで、味も変 えずに生産を続けるらしく、二年後を目途にカルスバーグブランドに転換して行くと いう、ゆっくりとしたスケジュールのようです。まだまだ、ビール不毛の地から抜け 出すには時間がかかりそうですね。

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