いわざわ雲南通信舎
中国雲南省に住む、いわざわ氏によるホットな雲南情報。
2002年10月26日、第56報到着!!

第56報(2002年10月26日)

(271)今年の雲南は大水害
    (*はさんずいに真)

8月20日の春城晩報・*池晨報(1面 )によると、本年度の雨季は全省各地で大水害 が発生し、被災者が延べ1481.46万人にも上るという記録的な被害が出ているそうで す。
8月16日までの概算統計によれば、本年度の全省の水害被災者は延べ1481.46万人、 死亡者は231人、倒壊した家屋は22041戸、損傷を受けた家屋は29.9万戸、被害を受け た農地は144.67万ヘクタールで、その内の15.97万ヘクタールが全滅し収穫不能とな り、直接被害総額は36.32億元にも上りました。
そして、特に被害が大きかったのは7月30日から8月19日の21日間で、全省14の地区・ 州・市の百近くの県・市が被災し、被災者の数は145.8万人、死者は112人、行方不明 者58人で、倒壊した家屋8177戸、損傷を受けた家屋は23417戸でした。道路・通 信施 設等の公共施設も大きな被害を受け、直接被害総額は12.3億元だったそうです。
この事態を重く見た省政府は19日に全省災害対策テレビ電話会議を開き、各地の指導 者に災害救助活動を至上命令とする緊急令を出しました。
とにかく今年は雨の日が多かったです。特に7月から8月にかけては、ほとんど毎日 雨が降っていたような気がします。湿気が高くて洗濯物が乾かない日々が続くなん て、雲南に来て初めての経験でした。

 

(272)雲南省は「航空大省」

8月28日の春城晩報(1面 )より。
中国民用航空局の本年度上半期の統計から、雲南省は年間利用客が十万人を超える 96の人気航空路線の内の11路線、三十万人を越える21の超人気路線の内の3路 線を持つ、名実共に「航空大省」である事が明らかになったそうです。
この統計資料によると、年間利用客が30万人を超える21の超人気路線の中に、昆 明−北京・成都・西双版納の三路線が入っています。また西双版納線と共に省内の人 気路線である昆明−麗江線もベスト35に入っているらしい。目下のところ雲南には 九つの民用空港が有り、これは新疆ウイグル族自治区に次ぐ数なのですが、規模・設 備の面では省内支線空港としてはトップレベルに有り、省内の全ての空港にボーイン グ737‐300型・700型が発着出来ます。
本年度上半期の雲南省の空港利用客は延べ443万人(昆明空港の利用客は延べ336万 人)、貨物輸送量は73218.5トンで、これは昨年度同期よりも大幅に増加しており、 この増加率は他の省と比べてもはるかに高い数値だそうです(お粗末というか、間抜 けな事に肝心の増加率の数値は記事の中に記載されていませんでした)。

 

(273)麻薬でダイエット
    (*はさんずいに真)

ダイエットの為に軽い気持ちで麻薬を始めたお金持ちの専業主婦が、麻薬中毒の泥沼 にはまってしまったという話が、9月5日の*池晨報(1面 )に紹介されていました。
記者が雲南戴托普「戒毒」(麻薬治療)健康回復村の取材中に、王さんという中年女 性に出会ったそうです。彼女の話によると、独身時代に恋人と始めた事業が成功した 為、経済的に余裕が出来、1985年に結婚をした後は中国では珍しい専業主婦となり、 毎日家の中でヒマを持て余す優雅な生活を送っていたらしい。そのためか、子供を生 んだ後、どんどん太ってしまい、当時、彼女はまだ若く虚栄心も強かったので、どう にかせねばと焦りました。そして、ある友人から麻薬(ヘロイン)をやれば簡単にダ イエットが出来ると聞き、その友人に唆されるまま、一緒に麻薬を始めたそうです。
その当時は、彼女は麻薬常習がどのような結果をもたらすかなど考えもせず、ただダ イエットが出来さえすれば麻薬をやめればいい、私はお金を持っているのだから、お 金を使ってダイエットしているのにすぎない、と思っていたそうです。一度麻薬をや ると三日は食事をしたいと思わず、体は急激に痩せていき形相は一変しました。それ を見て王さんは怖くなって麻薬を止めましたが、すでに中毒患者となっており、麻薬 なしでは生きてはいけない体になっていた。そして、彼女に麻薬を勧めた友人は「薬 の売人」と化し、彼女の財産を吸い取っていきました。自分の財産だけでなく、夫の 事業の金にまで手をつけるようになり、当然、夫にも気付かれてしまいます。夫に何 度も止めるよう説得されても、口では「もう止めます」といいつつ、影でこっそり やっていたという。そして、家族や友人たちの強力な説得のもと、彼女はようやく治 療を始めた。しかし、各種の治療法をほとんど試してみたが、どれも成功せず、苦し みの数年が過ぎて行き、彼女はとうとう我慢が出来ず、家を飛び出してしまいまし た。
二年後、夫がようやく見つけ出して家に連れて帰り、根気強く治療を進めた。1994年 に王さんはようやく麻薬を止めることができたが、二年後、また始めてしまいまし た。その1996年に王さんは麻薬の現行犯で逮捕され、強制「戒毒所」(麻薬治療施 設)に収容されました。出所後、現在の雲南戴托普「戒毒」健康回復村に来て、治療 を継続しているという。
彼女が語ったところによると、この回復村で何度も繰り返し反省する事により、麻薬 を止められなかった原因を自分の心の中から探り、ようやく初めからやり直そうと決 心することが出来たそうです。
こういう見捨てない家族とお金を持っている人は、なんとか更正するチャンスがあり ますが、貧乏人は破滅するしかありません。男なら犯罪者か売人、女なら娼婦か売 人。警察に捕まって強制「戒毒所」 に入れられても、よほど意思の強い人か運のい い人でないかぎり、このアリ地獄から抜け出すことは難しいようです。

 

(274)曲勝高速道路十月開通!
    (*はさんずいに真)

9月6日の*池晨報(1面 )によると、三年前より建設が進められていた、既存の昆 曲(昆明−曲靖)高速道路の延長線で雲南省と貴州省を結ぶ、曲勝(曲靖−勝利関) 高速道路が十月中旬に開通するそうです。
この曲勝高速道路は曲靖市から貴州省との省境にある勝利関までの全長74.824km で、トンネルが一つもない、雲南で初の全路線片道三車線の高速道路となるそうで す。この道路は雲南省昆明市から貴州省貴陽市を結ぶ高速道路の一部となり、これは 中国中央部や重慶とを結ぶ重要な幹線道路となるようですが、貴州部分はまだあまり 出来ていないようです。
また、この道路の完成により、雲南省の西から東へ、保山から大理・昆明を経由して 貴州省との省境にある勝利関まで、約千キロの高速道路が一本に繋がることになりま した。

 

(275)雲南省の森林被覆率は44.3%

9月9日の春城晩報(2面 )によると、雲南省の森林被覆率は1997年の33.64%から 現在の44.3%へと、この五年間で十%近くも増加していることが明らかになったそう です。
雲南省は全国四大森林地区の一つであり、揚子江・珠江・瀾滄江(メコン川)等の上 流域でもあります。しかし、50年代から60年代にかけて、大規模な森林伐採が行わ れ、特に70年代に行われた破壊的な開発は森林面積を激減させ、森林被覆率は50年代 初めの47%から24.9%にまで下降しました。そして80年代に入り、ようやく自然保護 と植林が政策として開始され、特に89年から97年にかけて全省で植林・「封山育林 (山を封鎖して伐採を禁じ、森林の蘇生を促す)」運動が実施され、97年には森林被 覆率は33.67%にまで回復しました。
この後、98年に揚子江大水害が発生したため、国は天然林資源保護工程を開始・実施 し、雲南省でも金沙江(揚子江の上流の名称)流域と西双版納地域の天然林伐採が全 面禁止となり、この地域の全ての材木市場が閉鎖され、伐採企業で木を切っていた職 員はすべて植林係・森林管理人となったといわれています。
そして、本年度から昆明市の五華・盤竜区以外の126の県・市・区において「退耕還 林(急斜面の耕作地を森林に戻す)」工程が開始され、すでに今年の7月末までに 「退耕還林」104.6万畝(一畝は666.7?)、植林91.8万畝が行われたそうです。これ により、雲南省の林業用地面積は2346万ヘクタール、全省の土地面積の63.7%とな り、これは中国全土の林業用地面積の10%近くを占めることになります。
このような努力の結果、雲南省の森林被覆率は44.3%となり、立木蓄積量は14.2億立 方メートルで、これは全国の14%を占め、省別では三番目となるそうです。
たしかに森林面積が増えているのは事実ですが、実感としてこの様な数字を信じられ るかと言うと、ちょっと疑問です。テレビカメラが回っている時だけ植樹して、撮影 が終わるとみんなサッと帰ってしまった「植樹活動」なる催しを、偶然見学したこと があります。昆明−大理間の山々も十年前と比べて、木の生長で緑が増えたような気 はしますが、禿山は相変わらず禿山です。

雲南にて
いわざわ


第55報(2002年9月1日)

(266)マンホール問題にようやく解決策

昆明のマンホール問題については、かつて「(41)マンホールの不思議」にて紹介 しましたが、7月15日の雲南日報電子版・社会新聞によると、解決に向けてようや く政府が対策を打ち出したようです。
鉄のマンホールの蓋はクズ鉄として売れる為、しばしば盗難に遭い、その為誤ってマ ンホールの穴に落ちて怪我をしたり命を失う人が後を絶ちませんでした(昆明でも街 灯は少なく、無い通りもあり、深夜はほとんどが消されてしまいます)。また、予算 の関係で蓋が紛失しても、すぐに補填されない為、市民からの抗議が後を絶たず、何 らかの対策が望まれていました。
記者の取材によると、昆明市下水公司の計算では、1999年12月以来、盗まれた り破壊されたマンホールの蓋は三千以上で、損害額は30万元以上にも上るそうで す。その為、ようやく昆明市共産党委員会と市政府は、2千万元余りを投じて、三年 間に市内にある約9400の鉄製のマンホールの蓋を、重くて耐久性があり廉価な特殊セ メント製のものに取り替える事に決定しました。
本年度は、昆明市中心部の主要な十の通りの三千近くのマンホールの蓋を、全て取り 替える予定で、作業はすでに開始されているそうです。

 

(267)「老昆明」が民族村に再現
      (*はさんずいに真)

7月30日の雲南信息報(C1面 )、8月2日の春城晩報(1面)によると、昆明観 光の目玉となっている雲南民族村(雲南に居住する25の少数民族の内、13の民族 の村がある)に、残りの12の少数民族村と、かつての昆明の街を再現する「老昆 明」が追加建設されることに決まったそうです。
昆明*池リゾート地区管理委員会の範主任が記者に語ったところによると、雲南に住 む25の少数民族の内、民族村には現在13の民族の村とナシ族「モソ人の家」が有 るが、来年末か再来年の春節前までに、残りの12の少数民族村と、漢族村としてお よそ百年前の昆明の街並みを再現する「老昆明」を建設するそうです。これにより、 雲南に住む26の全ての民族の生活形態を、この雲南民族村で見学する事が出来るよ うになるという。
この「老昆明」は60畝(1畝は約666.7平方km)の土地に、およそ一億元を投じて建設さ れる予定で、市内の都市開発で撤去され保存されている旧建築物の資材を使って、百 年前の昆明の正義路・三市街・武成路や市場を再現することになるそうだ。また屋台 街やショッピングセンターもその中に建設し、かつての昆明の味を楽しんだり、お土 産を買い求めるのに便利な街にするそうです。

 

(268)中国の三大姓は李・王・張、雲南で最も多い姓は楊

7月29日の春城晩報(1面 )によると、中国で最も多い姓は「李」さんで、三大姓 (ベスト3)は李・王・張となり、雲南省で最も多い姓は「楊」さんだそうです。
このデータは、中国科学院遺伝と生育生物学研究所の袁副研究員の調査によるもの で、三大姓の李・王・張は総人口のそれぞれ7.9%、7.4%、7.1%を占め、その合計 は2.7億人にもなるらしい。人口の1%以上を占める姓は19も有り、それは李・王 ・張・劉・陳・楊・趙・黄・周・呉・徐・孫・胡・朱・高・林・何・郭・馬、だそう だ。また、地域によって分布の偏りがあり、例えば北方地区では王姓が最も多く人口 の9.9%を占め、南方地区では陳姓が最も多く人口の10.6%、揚子江流域地区では李 姓が最も多く約7%を占めるという。そして、各省においても分布の偏りがあり、雲 南省での最も多い姓は「楊」さんとなるそうです。

 

(269)今月の牧歌的サギ・携帯通 信サービス編
     (*はさんずいに真)

8月6日の*池晨報(5面 )より。 21才の洪さんは四年前貴州省開陽県から昆明に出稼ぎに来て、昆明市西山区のとあ る個人経営の自動車修理工場で働いていた。
7月25日、洪さんは自分の携帯電話の通信サービスで「日本東芝集団 2001 年度大陸での売り上げ高が三億米ドルを越えた為、特別に一千万元をユーザーに還元 する抽選イベントを行なっています。あなたの携帯番号(?)が二等に当たりまし た。どうぞ、係の王小姐に連絡して下さい。電話番号13505034×××」という短信を 受け取りました。洪さんは喜んで同僚に見せましたが、同僚達はみんな「これはサギ だよ」といって取り合ってくれなかったそうです。
しかし、洪さんはダメモトでいいからと、王小姐に電話をしてみました。でも何度か けても話し中で通じませんでした。7月28日、ようやく電話が繋がり、王小姐が言 うには「二等の賞品は、東芝のノートパソコンとモトロラの携帯電話とカラーテレビ で、総価格24860元のものです。賞品の受け取り期限は7月31日までです」。洪さ んは時間がないので間に合わないと言うと、王小姐は「事務所のあるアモイまで600 元を送って下さったら、私が郵便で発送します」と言ってアモイ市建設銀行の口座を 教えてくれたそうだ。
7月30日の朝早く、洪さんは雇用主の林さんと建設銀行に行き、林さんの身分証明 書を使って600元の送金をした。勿論、林さんは何度も制止したらしいのですが、洪 さんは耳を貸さなかったそうです。その日の午後、アモイの陳マネージャーと名乗る 男から電話があり、「賞品を受け取るには、法律の規定により個人所得税4850元を払 わなければなりません」と言われたそうだ。洪さんは「そんな大金は今持っていな い。先に2400元送るから、残りは明日以降でいいか?」と聞いたところ、陳マネー ジャーはあっさりとOKしたという。洪さんは早速2400元をアモイに送り、林さんに 残りの2450元を借金しました。
7月31日午前、アモイに残りの2450元を送ると、お昼には陳と名乗る女性から電話 がかかって来て、「この賞品は日本から運んで来たもので、アモイの税関に17.5%の 関税を支払わなければなりません。あと4400元アモイに送って下さい」と言われた。 洪さんは困って口篭もっていると、この陳さんは「じゃあ、とりあえず2400元だけで も送って下さい。あとの2000元は私が立て替えておきますから」と、とても親切そう に言ってくれた。洪さんはしかたなく林さんにまた図々しくも2400元借りてアモイに 送った。
その日の午後6時30分、陳と名乗る航空会社の貨物主任だという男から電話があ り、「賞品はすでに昆明まで空輸されています。残りの2000元を早く支払って賞品を 受け取って下さい」と言われた。洪さんは急いでなんとか2000元をかき集めて、アモ イに送金した。この時までに、洪さんはすでに総額9850元を送金したことになる。
送金の後、洪さんは陳マネージャーに電話し、「すべて送金したので賞品を受け取り たい」と言うと、陳マネージャーはなんと「こちらの手違いがあり、あなたの当たっ たのは二等ではなくて一等でした。一等の賞品は本田の乗用車です。おめでとうござ います。この車の輸送費としてあと5600元お送り下さい!」という。
洪さんはようやく騙されたことに気が付き、「賞品などいらん! 金を返せ!」と怒 鳴ったところ、陳マネージャーは待ち構えたようにガチャリと電話を切ったそうな。

 

(270)バブルが雲南にもやってキタ!

8月12日の春城晩報(1面 )より。経済成長率が国内最低を記録した昨年の雲南省 ですが、今年の上半期の経済成長率は8.5%となり、昨年同期よりも1.7%増で、全国 平均の7.8%を上回り、例年の経済発展が全国平均より大きく下回る停滞現象から、 高度成長の軌道に乗る事が出来たようです。
最近発表された統計によると、雲南省の今年上半期のGDPは930.52億元で、成長率 は8.5%となり、昨年より1.7%高く、これは全国平均の7.8%を上回った。農民の収 入が大幅に増加し、上半期の農民の平均現金収入は730.3元、物価の要素を考慮する と実質成長は7.8%となった(これはちょっと苦しい数字操作ですね。要するにデフ レ分も成長に加算するということでしょうか?)そうで、これは前年度同期より、そ れぞれ12.8%、5.4%増だという。これは昨年度の農民実質収入増加率が4.4%で、全 国最下位クラスだったことからみれば、大幅の進歩だといえるらしい。
また今年上半期の工業総生産は407.15億元で成長率は10.9%となり、昨年度同期と比 べて3.6%も増加した。固定資産への投資は、今年上半期には299.97億元で昨年同期 より9.8%増となり、三年連続マイナス成長からプラスに転じた。その内インフラ建 設への投資は152.13億元で、15.2%増だったそうだ。
雲南省も近年の沿岸地域の経済バブルを横目で見ながら、旧来のタバコ・茶・砂糖と いった専売の農産物に頼る経済構造を改革しようと努力してきたようですが、なかな か成果が現れませんでした。ようやく、観光を主体として第三次産業を育成し、イン フラを整備して経済開発区を作って内外の資本を誘致、生花・果物・野菜といった付 加価値の付く経済作物で農民の増収を図るという政策が実を結んで来たといえるので しょう。でも、観光が基幹産業となると、バブルが崩壊すればモロに打撃を受けそう ですね。

雲南にて
いわざわ


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