中国雲南省に住む、いわざわ氏によるホットな雲南情報。
2001年2月1日、第34報到着!!

第34報(2001年2月1日)

(161)ガイジンがスリを捕まえる

12月18日春城晩報(2面 )の記事より。
『昨日午後6時頃、一組の外国人夫婦が昆明環南橋頭付近でピンセットを使ってスリ をしていた男を取り押さえた。通報を受けて警察が駆けつけたところ、このスリは地 面に横たわり、取り囲んだ群衆に罵られていた。
事件発生時、偶然本紙記者が現場付近に居合わせた。記者が目撃したところによる と、一人の白人男性が三十過ぎの男を捕まえようとしてもみ合い、地面に投げ飛ばし 押さえつけた。そして、この白人男性の奥さんが片言の中国語で「彼はピンセットを 使って私達のサイフを盗もうとした」と取り囲んだ群衆に訴えた。
群集の勧めで、この白人男性は付近の十字路にある交通警察の詰め所に通報に行き、 その間、逃げないように奥さんがスリを取り押さえていた。しばらくして、パトカー が現場に到着し、この夫婦は警察官にこのスリと、スリが使っていた20cm程の長さ のピンセットを引き渡した。
その時、群集の中から一人の老人が飛び出してきて、いきなり「お前は私達中国人の 面子を汚した!」と言って、このスリに平手打ちを食らわせた。数分後、この外国人 夫婦とスリは一緒にパトカーに乗って去っていった(記者張明)』。
老婆心ながら、日本の方はこの白人を真似しない様に。相手が明らかに外国人と分か る白人だから反撃を受けなかった可能性が高いです。スリは必ず付近に見張りの仲間 がいます。かつて筆者も、スリを捕まえようとした男が、スリの仲間にぼこぼこにさ れたのを見た事が有ります。ぼこぼこならまだしも、刃物を持っている事もあるの で、彼らを捕まえるのは命懸けとなります。
それにしても、この「おいしいとこどり平手打ち愛国爺さん」はなかなかいいキャラ をしていますね。ぜひ、日本に来てもらって、ピッキングの連中を片っ端から殴って もらいたいものです。

 

(162)昆明にも「毒米」が出現!

12月20日の春城晩報(1面 )によると、中国全土を震撼させた「毒米」が、昆明 でも発見・摘発されたそうだ。
19日の午後、昆明市五里郷卸し売り市場内にて昆明地区で始めての「毒米」が摘発 され、工商部門が入手経路の調査を開始した。
この「毒米」を売っていた業者の話によると、この米は11月に市内の涼亭貨物駅か ら20袋仕入れたものだそうだ。12月1日、この米を買った人が家で洗ったとこ ろ、油が浮き出し、手にも油が纏わり付いたため、拓東工商所に訴え出た。早速、係 員がこの市場の管理関係者と共にこの業者の店に行き、油が混ぜられたとみられる8 袋を差し押さえ、省品質検査監督所に鑑定を依頼した。同時に市場内の全ての米を検 査したところ、他の二つの店からも同じような米が見つかり、これも差し押さえたそ うだ。
12月15日、鑑定の結果が出て、この8袋の米には鉱物油が混ぜられている事が確 認された。省品質検査監督所の係官の話によると、鉱物油とは石油又は油分を含む岩 石から抽出されたもので、種類は多いが、そのほとんどは毒性があるそうだ。しかし ながら、この鉱物油がどのような種類のものであるかは、目下のところ特定すること は出来ないとか。
また、19面には、この中国全土を震撼させた「毒米」事件の主犯が逮捕された記事 が全面を使って特集されています。
河南省原陽市の農民王斌が、広東地方で「東北米」の人気が高いのに目をつけ、安い 古米を仕入れて「東北米」と書かれた袋に詰め替えて販売した。その際、米の色つや を良くする為に、工業用油を入れて攪拌したとみられている。12月8日、広州市に おいてこの米による中毒者が報道された後、関係部門が調査をしたところ、中国南部 各地で「毒米」が発見された為、全国的に大騒ぎとなりました。
この「毒米」の出所である河南省原陽市は有名な米どころで、「原陽米」は「中華第 一米」とも言われる程だったのですが、この事件の所為で壊滅的な打撃を受けた模様 です。なんと、毎日千トン以上も有った取り引きが、僅か数十トンにまで落ち込み、 米市場は人影もまばらで閑古鳥が鳴くような状態に陥っているそうです。

 

(163)15元で買える「増チャンネル器」?
     (*は虫へんに師)

12月23日の春城晩報(7面 )によると、この機器を直接テレビ又はアンテナ線・ ケーブル線に取り付けると画面 が鮮明となり、受信出来るチャンネルが大幅に増加す るというインチキ商品「増チャンネル器」が昆明市内の路上で販売されているそうで す。
読者より、昆明市螺*湾市場付近の環城南路の路上にて買った「増チャンネル器」が インチキ商品だったという通報があった為、記者が取材に向かったそうだ。現地に着 くとまず聞こえて来たのは、『たった十数元で何十というチャンネルが見られる「増 チャンネル器」! さあいらっしゃい!お買い得だよ!』という拡声器を使った口上 だった。
記者がこの「衛星超短波増チャンネル器」を手に取り、説明書を見てみると、「本産 品は日本の技術を導入して……、一般的に30〜60%画面の鮮明度を高める事が出 来、視聴出来るチャンネルも14〜28個も増加します」と書かれていたという。早 速、記者はこの器機を15元で買い求め、自宅で使用してみたところ、テレビに直接 接続した場合は1チャンネルも映らず、ケーブル線に接続するとチャンネルが増加す るどころか、もともと奇麗に映っていたチャンネルでさえ画面がボケてしまったそう です。
記者はこのようなインチキ商品に騙されないよう読者に呼びかけ、関係部門に取り締 りを要請していましたが、こんなインチキ商品がノンキに何日も同じ場所で売ること が出来るのは、まさに「騙されるのは、騙された人間の方が悪い」という、この国の 価値観の賜物と言えるでしょうね。

 

(164)五つ星ホテルが五つ誕生

五つ星ホテルについては以前(10)(20)にも書きましたが、(10)で紹介し た「佳華広場酒店」と「ハーバープラザ昆明」はどうもフライングだったようです。
12月30日の春城晩報(1面)によると、29日に行なわれた「2000年雲南省 観光星級ホテル資格授与式」で、昆明邦克飯店・佳華広場酒店・緑洲大酒店・海逸酒 店(ハーバープラザ昆明)・天恒大酒店の五つのホテルに五つ星の資格が授与された そうだ。また、新たに十二のホテルが四つ星の資格を、四十三のホテルが三つ星の資 格を得たそうです。
これにより、雲南省では五つ星ホテルが6軒、四つ星が31軒、三つ星が87軒とな り、これらと一つ星・二つ星を合わせた星級ホテルは合計466軒で、この数字は全 国第6位となるそうだ。

 

(165)麗江県内全宿泊者から「古城修復・維持費」20元を徴収!

1月9日の春城晩報14面 では全面を使って、1月1日より実施された、「麗江古城 修復・維持費の徴収」について特集をしています。
記事によると、麗江古城の修復・維持資金の調達の為、1月1日より麗江県内の全て の宿泊施設に泊まった客から「古城修復・維持費」として一律20元を徴収するそう だ。ただし、麗江地区及び県の各部門が開く会議参加者と、麗江観光に来た旅行団の ガイドと運転手は支払いを免除されるらしい。
まさに暴挙と言ってもいい措置ですが、資金調達を全て麗江を訪れる外部の人間に押 し付け、「古城」によって利益を得ている地元は負担を負わないというのは、いかに もこの国のお役人が考え出しそうなアイデアですね。記事によると、麗江古城修復・ 維持費は、利子返済を含めて毎年総額3500万元必要だそうですが、麗江を訪れる 人は年間200万人を軽く超えているので、単純計算でいけばおつりが来るくらいで す。
それにしても、麗江古城観光に来た観光客から入場料を取るのならまだしも、麗江に 出張、商売、用事で訪れた人にまで一律20元を徴収するのは、却って地元経済に悪 い影響を与えるのではと心配してしまうのですが…。とにかく、麗江に立ち寄るバッ クパッカーがいくらか減る事だけは間違いないでしょうね。

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第33報(2001年1月15日)

(156)路上の物売りの秤は90%がインチキ

中国の路上で量り売りの果物等を買い、予想より量 が少なかったり値段が高かったりして不愉快な思いをした方は多いと思います。11月15日の春城晩報(2面 )によると、昆明市職工物価監督総站と昆明市質量技術監督局は、双方が協力して摘発した「インチキ秤」5665個(本・台)を14日廃棄処分したそうです。
昆明市職工物価監督総站の陳站長の話によると、昆明市内の「インチキ秤」の蔓延はかなり深刻なもので、各監督站においても毎日20本近くのインチキ竿秤が摘発されているという。摘発された大部分は路上の物売りの竿秤で、「おそらく路上の物売りの秤は90%以上がインチキ秤だと言える」のだそうだ。でも、ある地域では市場内でもインチキ秤を使用しているのが摘発されているらしい。
それから、陳站長は「買い物をするのは、公平秤(正確に重量が計量されているかどうかチェックする為に市場が設置した秤。重量 に疑問がある人はそこへ持っていって再計量する)がある正規の市場でして下さい」と市民に呼びかけています。
取り締りをする役人がハナっから匙を投げているのでは、今の情況が改善される見込みはなさそうです。この国のお役人の強大な権力をもってすれば、こんな初歩的な消費者の保護なんて簡単に出来ると思うのですが、まあ、やはりやる気がない(又はやりたくない)、という事なのでしょうね。

 

(157)その一言で、一家三人が死んだ!?

11月17日の春城晩報(26面 )の記事より。
『近日、思茅市上允公安分局刑事警察隊は、管轄内の上允派出所より上允鎮南窪弁事処大河辺社の李さん一家三人が農薬を飲んで死亡しているとの電報報告を受けた。
報告を受けてから同局刑事警察隊は直ちに捜査員を派遣して調査を開始した。調査の結果 、一家三人が農薬で服毒死したのは、ある一言の言葉が引き起こした事が判明した。
事件の当日は、李さんの奥さんが出産して病院から退院して来た直後だった。その日、奥さんは腹部に痛みを感じ、李さんに伝えたが、なんと李さんは「家には薬を買う金など残っていない。それで死んでしまうのならしょうがない」と言い放った。その後、李さんは付近の山に牛の放牧に出かけた。午後6時頃、李さんが帰宅したところ、奥さんと生後11日の赤ん坊が農薬で服毒死しているのを発見した。李さんはこの光景を見て、直ちに農薬を飲み後を追った。(記者普志梅)』。
おそるべし中国公安。記事によれば、第三者が目撃していた訳でも、遺書が有った訳でもないのに、誰も聞いていない死者たちの言葉を再現し、事件の経過を特定出来るとは(日付が一切書かれていない事件報道もすごいですが)。
それとも、李さんは法輪功かなんかの幹部で、盗聴器等で監視中の身だったのでしょうか?

 

(158)昆明にも「同棲時代」到来!

11月20日の春城晩報(4面 )によると、昆明の大学生の間で同棲が広まっているそうで、『昨今、同棲は別 に珍しい出来事ではない。この現象は、少数の大学生の間にまで蔓延してきているらしい。本紙記者が「同棲部落」と呼ばれている昆明郊外のアパート地域を取材したが、そこで見たり聞いたりした事は憂慮に堪えないものだった』という書き出しで、大きく特集が組まれています。
この「同棲部落」というのは、昆明西郊の都市と農村の境の部分に有り、このあたりには農民が建てた4,5階の新築の建物が並び、その多くは1階を自分達で使い、残りをアパートとして貸しているそうだ。この辺りには多くの大学生が部屋を借りて住んでいるという(かつて大学生は学生宿舎に必ず住まなければならなかったが、予算等の問題や学生数の増加に宿舎の建設が追いつかず、自宅通 学や、経済的に余裕の有るものは大学外に部屋を借りて住む事が許されるようになった)。
記者はこの地域の大家さんや住んでいる学生を取材して、同棲カップルがかなりいる事を確認してから、実際に同棲している学生の部屋を訪問した。この同棲中の学生が語るには、同棲にとって最も大きな問題はお金だそうである。家具を揃えるのにも千元以上も使い、部屋代200元と二人の生活費・小遣いを合わせれば毎月千元以上も必要で、親からの仕送りだけでは足らず、アルバイトで補わなければならないそうだ。そのため、学業にも支障をきたしているという(中国では一般 的に大学生はアルバイトをしない。しても家庭教師とか長期休暇のとき程度。仕送りをして貰えないような貧困学生は奨学金or大学から紹介されたアルバイト等)。
最後に記者は学生の同棲問題について、婚姻問題と社会発展(?)を研究している雲南大学社会学部の張助教授を訪ね意見を聞いた。
張助教授が語るには、「大学生の同棲は非常によくない。同棲は学生の心身を傷つけるだけでなく、社会を不安定にする要素がある。大学生の同棲とは一つの感情の暴発であり、その暴発は非理性的で盲目的なものだ。きっと同棲した者は生理的・精神的に創傷を受け、必ずやその者達の心理の中に影を落とし、後ろめたさと後悔をもたらすであろう。この他、同棲は大学生の社会的責任感を薄める。なぜなら、同棲は若者の非理性的な衝動であり、これによって彼らが婚姻中の責任や義務を体得することは決して出来ない」のだそうだ。そして、この先生は最後にこう結んだそうです。「学生のみなさん、若い時の盲目的な衝動で、将来の正しい真の婚姻と愛情に対して、悔いを残すような事をしてはいけません」……。
いやはや、こういう風潮を否定したい気持ちはよく分かりますが、ものすごいロジックですね。「現実」と「こうあるべき社会」がこのように乖離してしまうと、「こうあるべき社会」以外の事を語ることを禁じられている人が妄想・電波系のようにみえてしまうのは、悲劇と言うべきか、喜劇と言うべきか…。

 

(159)雲南省のエイズウイルス感染者は全国の40%を占める

雲南省のエイズについては(80)でも紹介しましたが、12月1日の春城晩報(1面 )によると、11月31日に開かれた「雲南省2000年世界エイズ・デー座談会」において、雲南省のエイズに関する新しい統計が明らかにされました。
発表によると、2000年9月末までの雲南省のエイズウイルス(HIV)感染者は8317人で全国の感染者数の40.16%、エイズ患者は351人で全国の47.37%、エイズで死亡したのは269人で全国の67.76%を占めているそうだ。専門家の予測では1999年末にエイズウイルス(HIV)感染者は4.2万人に達し、2000年末には5万人を超えると推測されるという。
エイズウイルス(HIV)感染者の男女比率は3:1で、年齢は20〜29才が66.2%を占める。感染経路は麻薬常用者の使いまわしの注射針からの感染が86.3%と大半を占めて、性行為で感染したと思われるのは7.6%と少ない。また、感染者の職業は、農民が44.3%、無職者が36.1%だったようです。
同紙(7面)には新華社発の中国のエイズ統計が掲載されています。それによると2000年9月末の時点で報告されているエイズウイルス(HIV)感染者は20711人で、専門家の予測によると実際の感染者数は1999年末には50万人を超えたと推測されるそうだ。

 

(160)雲南航空がニューデリーへチャーター便!

12月5日の春城晩報(1面 )によると、雲南航空がこんどはニューデリーにチャーター便を飛ばしたそうです。
12月4日の午前10時49分(現地時間)、雲南航空のビジネス・チャーター便がインド・ニューデリー国際空港に着陸し、雲南からの新たな国際路線がまた一つ増える事になったそうだ。この路線の開通 により、中国が推し進めている「西部大開発」の一環として、雲南省・中国西部地域とインドとの通 商・観光の促進に大きく貢献する事が期待されているという。
ちなみに、昆明−ニューデリー間の距離は3500kmで、飛行時間は3時間50分。記事のどこにも定期便への昇格については述べられていないので、当分はチャーター便のみのようです。
それにしても、中国人の団体がインド旅行をしている姿を早く見てみたいものです。世界でも指折りのエグイ国民性同士が激突する、その光景を想像するだけでも胸踊るものがあります。

 雲南にて
いわざわ

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