
第18報(1月11日)
(81)酔っ払い暴力学生へのきついお仕置き−校門脇の鉄柵に
15時間も手錠で繋がれてさらし者
1月5日の雲南信息報(A2面
)によると、4日の午後3時頃、昆明市内の某大学職業教育学部の人から記者に、「ある学生が大学の保衛科の警備員によって、校門脇の鉄柵に手錠で十数時間も繋がれたままになっている」と連絡があった。
記者が10分後に現場に駆けつけたところ、確かに男子学生Aさんが校門脇の鉄柵に手錠で繋がれており、それを大勢の学生達が取り囲んでいたそうだ。
記者が来たと連絡を受けて、当大学の公安局派出所(中国の大学には必ずあります)の王副所長があわててやってきて説明するには、1月3日の夜11時30分頃、このAさんが他の数人と酒
を飲み酔っ払った後、別の学生宿舎に行き、またそこで酒を飲んで騒いでいた時、言い争いが始まって、Aさんにある学生が注意したところ、Aさんは木の棒で殴りかかり、一人の学生にケガを負わせたという。
王副所長が確認したところによると、Aさんが手錠で鉄柵に繋がれたのは5日の午前1時30分で、このような処置は法に則って行なったにすぎないそうである[(67)にも書きましたが、警察と保安職員は一体だと理解して下さい]。
また、職業教育学部の王党書記が記者に語ったところによれば、保衛科の警備員が介入し、この様な処置をしたのは当然の事だそうである。
そして、午後4時30分、ようやくAさんの手錠は外され、繋がれて拘束された時間は15時間にも及んだことになる。
Aさんは、「自分が間違った事をしたのは良く分かっており、大変後悔している。しかし、こんなに長い時間、校門の脇に手錠で繋がれ、恥ずかしくて、これからこの学校で勉強を続けていけるかどうか自分にも分からない」と語っていたという。
派出所・保衛科がこのように15時間も手錠で公共の場所に拘束した事について、記者が法律関係者に問い合わせたところ、これは「治安管理処罰条例」の、人を留置訊問するのは6時間を越えてはならない、拘留される者は必ず留置室内においてであり、公共の場所で拘束してはならない、という条項に違反している、とのことである。
ひどい話だとは思いますが、なにかAさんに素直に同情できないものがあるのは、私だけでしょうか?
(82)雲南最後の道路未開通「郷」、羊拉に「公路」開通!
1月6日の雲南日報(1面
)によると、1月5日、迪慶チベット族自治州徳欽県で1991年より建設が進められていた、羊拉「公路」が開通
したそうだ。これにより、雲南省の全ての「郷」(中国の行政単位で、「県」の下、「村」の上。日本の「郡」に相当しますが、中国の「県」は日本の「県」より規模が小さいので、日本の「郡」と「村」の中間の規模だと理解して下さい)に自動車道路が通
った事になるという。
羊拉郷は雲南省最北端、チベット自治区、四川省と雲南省の結合部に位置し、四方を5000m級の高山と金沙江に囲まれ、独龍江郷とともに「陸の孤島」として知られていた所でした。県城
(県政府所在地)までは山道を100km以上も歩かなければならず、また途中5000m以上の山越えが有り、生活物資の移送は困難を極めたらしい。このように交通
条件が極端に悪い為、社
会・経済の発展から取り残され、全「郷」のチベット族約6000人の内、いまだに衣食が足りていない極貧層の人が三分の二にも上るそうです。
羊拉「公路」は、全長が147.8km、総工費は8500万元で、雲南省では最も長い郷「公路」となったといいます。この「公路」は距離が長く、高山地区なので自然条件も悪く、また地形も複雑な為、相当な難工事だったようで、9年もの歳月を費やしてようやく完成させたそうである。
(83)寒波襲来で西双版納に3億元の被害!
(*はさんずいに真、#は孟の右側に力)
1月6日の*池晨報(1面
)によると、昨年12月中旬からの異常寒波により、西双版納タイ族自治州では農作物に大きな被害がでており、被害総額は概算統計で約3憶元にも上るそうだ。
州農業局の劉局長によると、今回の寒波は1974年以来最も強いもので、12月25日の景洪市の最低気温は2℃、#臘県は1℃、#海県は−3.5℃だった。特に景洪市は、気象観測
を初めて以来最低の気温だった1974年1月6日の2.7℃を0.8℃も下回った。この為、州の主要な経済作物であるサトウキビ、珈琲、熱帯フルーツ、ゴム、茶などにかなりの損害が
出た模様だという。
12月30日までの概算統計では、今回の冷害により、早稲、大豆、トウモロコシ等の穀物の被害面
積は3.5万畝(1畝は666.7平方メートル)で、その内1.8万畝では作物が全滅し
たらしい。搾油作物、ゴム、サトウキビ、茶、珈琲等の経済作物の被害面積は77.8万畝、その他の農産物(野菜や果
物等)は7万畝、経済林は4.3万畝。また、この寒波の為に死んでしまった、ブタ、牛、ニワトリ等の家畜は3770匹、養殖池の魚は数百万匹にも上るそうだ。#
勿論、寒波は雲南省全体を襲ったのですから、全省で被害がでている事でしょう。これからぼちぼち各地の被害統計が出てくると思われますが、それにしても「法輪功」等の記事と比べると、災害の記事はどうしていつもこんなに扱いが小さく、遅いのだろうと、いささか怒りすら込み上げてきます。でも、この国では、新聞やテレビは「報道」の為ではなく、基本的に党と政府の政策の「宣伝」の為にあるのですから、なんとも致し方がありません。
例えば、自然災害や大事故が発生した事そのものについては、あまりニュースにする価値がありませんが、政府や軍隊が援助や救助をしたり、エライ人が現地を視察したというのなら大々的なニュースとなります。また、刑事事件なら事件が起きただけではほとんど報道されませんが、当局が事件を解決すると始めてニュースとなる、といった具合です。
★★★★★
第17報(12月15日)
(76)奇譚「馬に食べられた飼い主」
俗に事実は小説より奇なりと申しますが、11月17日の春城晩報(3面
)に、奇怪な事件が紹介されています。
事件が起きたのは10月16日、文山チワン族ミャオ族自治州麻栗坡県南温河郷分水嶺村公所馬鹿塘自然村(あ〜長い)という山奥のヤオ族の村です。今年56才になる農民李発廷さんは、5年も飼っていた自分の馬に噛み殺されたうえ、身体の大部分の肉を食べられてしまったそうだ。
五年前、李さんの家のメス馬が一匹の子馬を生んだ。一年後母馬を売り、この子馬を手元において育てる事にした。その一年後には馬は大きく成長し、百キロ以上の荷物を運ぶ事が出来るようになった。李さんの奥さんの話では、この馬を五年間飼ったが、一度も人を蹴飛ばしたり、噛んだりした事はなかったという。
10月16日の午後、李さんはこの馬を連れて、家から一kmほど離れた田んぼに行き、そこのイネわらを家に運ぼうとした。そして、馬にイネわらを括り付ける作業をしている最中、馬に喉を噛みきられて殺されたようだ。そして、馬は倒れた李さんの、顔や手、太股などのほとんどの肉を食べてしまったそうだ。
その後、馬は村に戻って来たが、顔や手綱が血だらけなのを見て、奥さんが慌てて田んぼに夫を捜しに行った所、無残な死体が発見された。
李さんの奥さんは村人に「この馬を殺してくれ」と頼んだが、誰もしり込みして頼みに応じてくれる人はいなかったそうだ。しかたなく売ろうとしたが、人食い馬に、買い手が見つかるはずもなかった。
怒りのおさまらない奥さんは、この馬を閉じ込めて、餌を与えず、飢え死にさせようとした。不思議な事に、腹が減ると、いつも泣いてうるさいこの馬が、閉じ込められてからは一度も泣き声をたてず、おとなしくしていたという。そして十日たってもまだ元気に生きていたそうで、それをみて、奥さんは少し心がうごき、馬にワラと水を与えた。
しかし、現在も馬は閉じ込められたままであり、やはり、外に出して働かせたりは出来ないそうである。
(77)新版100元札を農村に!
(■はさんずいに真)
11月19日の春城晩報(7面
)によると、10月1日より発行された新版百元札が、曲靖地区富源県内の市場や商店、ホテル等で受取りが拒否されて使えないそうだ。これは、どうも中国の農村
全体で起きている現象だそうで、新札そのものが本物かどうか区別をする基準が判らないので、だれも受け取らないという。
段取りが悪い事に、すでに全国津々浦々に普及しているお札鑑定機が、新版百元札には対応出来ず、政府もこの問題について何の準備も対策もしていなかった事が、混乱に拍車をかけているようだ。
11月10日の■池晨報(1面)によると、旧版と新版の両方のお札を鑑定出来る鑑定機がようやく開発されたそうで、これから生産を始めるそうだ。
もともと新版百元札は偽札が作りにくいと言うのがウリで、鳴り物入りで発行されたのですが、とんだ間抜けなポカですね。どんなに精巧にできたお札でも、だれも本物かどうか識別
出来なければ、そんな物信用しないのはあたりまえですよね。
それにしても、この様な混乱の根元は、この国に偽札が氾濫しており、人々が疑心暗鬼になっている事のようですね。
私の友人の話で恐縮ですが、彼は中国銀行で両替をした際に、銀行から偽札を掴まされたそうだ。両替をしたお金を街で使おうとした所、偽札だと受取りを拒否されて判ったという。友人は頭に来
て、文句を言いにその中国銀行に行ったが、彼らは謝罪するどころか、そのお札に赤い「偽札」というはんこを押して突き返し、みんなで大笑いしていたそうだ。ん〜、中国、おそるべし!
(78)澄江県でマグニチュード5.2の地震発生!
(■はさんずいに真)
11月25日の春城晩報、26日の雲南各紙によると、11月25日0時40分、昆明市から南へ約50kmの玉
渓地区澄江県で、マグニチュード5.2の地震が発生したそうだ。この地震により、29才の妊婦が、睡眠中、崩れてきた屋根の梁で頭を強く打って死亡し、8人が負傷、多くの民家が倒壊したらしい。
県では、地震発生後ただちに地震対策本部を設置し、救援作業と復旧作業を開始した。
11月27日の■池晨報によると、澄江県の26日11時までの統計では、この地震により、1人が死亡、負傷者は9人、倒壊した家屋は420戸にものぼるそうだ。また、余震が67回もあり、特に26日の午前6時38分に起きた余震により、また29戸の家屋が倒壊したという。
地震学者の観測では、今回の地震は大きな地震の前触れではなく、昆明地区で大きな地震が起きる可能性はないそうである。
(79)「雲南紅塔」一部リーグに昇格!!
(■はつちへんに川)
中国ではサッカーはナンバーワン・スポーツで、スポーツ新聞でのサッカーの記事は、常に3分の2前後を占めるほどです。
中国のプロリーグは、一部リーグの「甲A」14チーム、二部リーグの「甲B」12チームがあり、その下には日本のJFL、地域リーグに相当する「乙」級リーグがある。毎年下位
の2チームが降格
し、上位の2チームが昇格するという、入れ替え制度を採用し、リーグ戦を戦います。
そして、雲南にも「雲南紅塔」という昆明をホームとする「甲B」のチームがあります。
11月28日の雲南各紙によると、99年度中国サッカー甲Bリーグ第21節が11月27日に全国で開催され、昆明で行なわれた「雲南紅塔」と「成都五牛」の試合で、「雲南紅塔」が2対1で勝ち、本年度のリーグ二位
を確定して、一部リーグへの昇格を決めたそうだ。
「雲南紅塔」のオーナーは「紅塔集団」で、中国最大のタバコ会社「玉渓タバコ工場」を傘下におく、コングロマリットだ。豊富な財政にものをいわせて、二年前に「甲B」でそこそこの成績を上
げていた深■市の「深■金鵬」を買い取り、次々と補強して、僅か二年で一部リーグに昇格を決めた。
しかし、不思議な事に、各紙ともこの「昇格」のニュースに関しては大きく紙面
を割いているのですが、チームの歴史とか、一部昇格に何年かかったとかいう記載は一切なく、「勝った、勝った」
というまるで大本営発表のような記事ばかりでした。ちょっと偏見ぽくなるかもしれませんが、なんか中国人の目先しかこだわらない気質を、垣間見せられたような気がしました。
ところで、「雲南紅塔」の戚務生監督は、98年ワールドカップ・アジア地区予選の際の、中国代表監督だった人です。代表監督から二部リーグ監督へとは、奇しくも日本の岡田監督と同じですが、日本の方は「昇格」に失敗したようですね。そういえば、この二人似ている所が多いような気がします。どちらも、口が重く、慎重で、スタメンに固執し、交代が遅い等々…。
これで、一部リーグ「甲A」には西南地区のチームが成都、重慶、昆明と3チームになり、また現在「甲A」の「広州松日」が貴陽のマオタイ酒集団に身売りをするという噂もあるそうなので、ひょっとすると4チームになるかもしれません(事実上、今年の「広州松日」は、貴陽をホームとしていましたが)。
(80)エイズウィルス感染者の44%が雲南省!
(■はさんずいに真)
12月1日は世界エイズ・デーで、雲南各紙もエイズ関連の記事が満載でしたが、■池晨報の12月1日(1面
)によると、1998年末迄の統計では、雲南省のエイズウィルス(HIV)感染者は5104人、エイズ患者は157人で、いずれも全国最高だそうである。なんと、エイズウィルス(HIV)感染者は全国の44%、エイズ患者は57%を占めるそうだ。
記事では、その背景を「ゴールデントライアングル」地域から流入しているとされる、麻薬が原因だとしている。麻薬の蔓延で、注射器から感染が広がり、この麻薬中毒者達のエイズウィルスが、
売春婦を経由してまた広まっているという。
勿論、上記の数字は公式発表であり、実際は、物凄い数値になっているのではないか、と噂されています。
スターTVのニュース番組によると、香港の研究者の観測では、実際は大陸にはすでに30万人位
のHIV感染者がいる、とみられているそうである。
また、1月5日の雲南民族報(4面)での副省長の談話によると、中国国内のエイズウィルス(HIV)感染者は恐らく40万人に達しており、雲南にはその十分の一の4万人がいるとみられるそうだ。
雲南にて
いわざわ
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