
第14報(11月2日)
(61) 昆明国際空港に郵便ポストを!
(■はつちへんに覇)
10月9日の春城晩報によると、読者から、昆明国際空港内には郵便局はおろかポストすらないが、どうしたことか? との投書があり、記者が空港に取材しに行ったそうだ。
確かに記者が空港内を捜しても、郵便施設・ポスト等は見つからなかった。空港職員の話だと、今のところ、空港から一番近い郵便局とポストは、500m程離れた所にある関上鎮日新弁事処苜蓿村の郵政代行所だそうだ。だが、分かり難い場所に有り、設備も整っていないので、空港から1km程の関上郵便局に行った方がいいという。
官渡区郵政局関上支局業務管理担当の龍江氏が、記者の取材に答えた内容によると、1996年空港内に郵便局出張所を設けたが、利用者がほとんどいないので、空港から200m離れた巫家■村に移転した。しかし、そこでも経済効率が悪く、昨年閉鎖したそうだ。
記事では最後に、取材中出会った空港関係者の人達の何人かが、空港内に郵便ポストを設置するよう提案している、とわざとらしく紹介している。
この記事を読んではたと気づいたことは、これこそが中国式気配り啓発型提案記事ではないかと? 空港当局にも郵政局にも業務の不備や責任など一切追及せず、ましてや空港利用客の為になどと説教も垂れず、彼らの面
子をつぶす事なく、快くポストの設置が出来るよう、引導していく…。
やっぱり、穿ち過ぎかなあ?
(62)雲南民族学院−48年来の学費無料の歴史に終止符
(■はさんずいに真)
10月10日の■池晨報、11日の春城晩報によると、雲南省で唯一学費無料の大学、雲南民族学院が1999年度から学費を徴収することになったそうだ(自費学生という、合格点に足らなかった学生を授業料を払うということで引き受ける、という制度はありましたが)。
雲南民族学院は、1951年に少数民族の幹部の養成を目的として設立されました。現在の在校生は3400人余り、約90%の学生が辺境高山寒冷地区や貧困県からで、農村出身の学生は約60%だそうだ。1998年の調査では、家庭の年間所得が一人当たり80元以下の「特困生」(特に貧困な学生)は1700人余りで、在校生の50%近くを占めるという。
このような情況なので、建学48年来、雲南民族学院はずっと学費無料の方針を取ってきました。運営資金は国の財政支出と社会からの寄付のみであり、この有限で多くもない資金では、学院内の設備の更新は遅れ、教育の質にも影響するようになって来たらしい。そこで、高等教育体制の改革の大局からも、学院は討論に討論を重ねた末、各関係部門の批准を受けて、1999年9月より学費を徴収する事を決定したそうです。
勿論、学院側としては学生の経済状態にも考慮して、1999年度新入生より、生活費・学費の貸し付けや、学費の割引・免除・後払い制度、奨学金制度を設ける等の処置をとり、貧しい学生達を支えていく方針だそうだ。
個人的な思い出ですが、筆者が初めて雲南民族学院に留学した1989年9月のある日、新入生の到着の届け出日だったのですが、この日はキャンパスがあたかも難民キャンプのよう
な様相と化し(貧しい身なりの人達が、紐で縛っただけの布団や洗面器等を抱えて、あちこちにうずくまっている)、時代が時代とは言え、ここの学生達の貧しさをしみじみと実感することが出来ました。
(63)千元の取り立てに抵抗して裁判所執行官に手榴弾!
10月11日の春城晩報によると、ある日(何故か日時の明記はなし?)、文山チワン族ミャオ族自治州馬関県の裁判所の4人の執行官が、判決により千元の治療費の支払を命じられ
た陳被告からお金を徴収する為、馬白鎮の陳被告の家を訪れた。
陳被告の家の門は堅く閉ざされており、執行官達は付近で聞き込みをした所、陳被告は近所の賀氏の家にいるらしい事が分かった。賀氏宅にいる人達を集めて訊問した所、誰もが陳被告の事など知らないと答えたが、一人だけ挙動不審な男がおり、追及すると、突然男は軍用の手榴弾を取り出して、「さあ来てみろ! せいぜい俺様陳国安と一緒に木っ端微塵になる
だけだ!」と大見栄を切って脅かしたそうだ。
執行官達は説得に努めたが、陳被告は隙を見てうまく逃げ出した。追跡した執行官に、お墓の後ろに隠れていたのが見つかった陳被告は、見つけた徐執行官に向けて手榴弾を投げつ
けたそうだ。手榴弾は爆発したが、徐執行官はとっさに物陰に伏せて難を逃れてから、陳被告を拘束したという。幸いなことに怪我人は出なかったとか。
なんとも馬鹿馬鹿しい事件ではありますが、裁判の内容や陳被告のプロフィールが何も分からないので、謎は深まるばかりです。
何でこんな愚かな事をしたのか? 死んでも千元を払いたくない様な理由があったのか? それとも、ただのお馬鹿さんなのか?
(64)ぼったくり診療所にも御用心!
「花博」のおかげで観光ブームに沸く迪慶チベット族自治州中甸県ですが、10月12日の春城晩報によると、だだの炎症を性病に罹っていると診断して観光客をだまし、高額な薬を売り付けて暴利を貪っていた中甸県建塘東路藍盾門診療所が、9月15日当地の衛生部門により処罰されたそうだ。
9月13日、中甸に観光に来ていた王さんは下半身に異常を覚え、奥さんと共に近くの藍盾門診療所に診察に行った。医師は、王さんは性病に感染しており、夫婦共に治療が必要だと診断したそうだ。この医師の勧めで、王さんは米国制と称する千元以上もする高価な薬を注射し、奥さんにも口服薬を処方してもらった。
翌日の朝、王さん夫妻はやはりおかしいと思い、診断書と処方された薬を持って、州衛生局と県衛生局を訪れ調査を依頼した。三者は州人民医院へ行き、そこで再検査を行なった所、王さんの症状はただの炎症だと診断された。
中甸県衛生局はさっそく藍盾門診療所を調査・摘発して、王さんが支払った1526元の返却と、謝罪をさせた。また、県衛生局は県の医療行政部門を代表して、王さん夫妻に慰謝料として千元を渡したそうだ。
(65)「花博」閉幕
順調にいっていた「花博」ですが、最後の最後にケチがついてしまったようです。10月31日の各紙に、10月30日付けの「花博」組織委員会の『緊急公告』が発表されました。昆明地区の連日の雨で、予定していた閉幕式が園内の芸術広場で出来なくなり、歌や踊りの出し物はほとんど中止となり、セレモニーと一部の出し物のみ、市内の芸術劇院に場所を移して行なう事になったそうです。スペースの関係で、お得意の「大型文芸出し物」マスゲームが出来なくなったからなのか、中央電視台での全国生中継放送も中止となり(なぜか地元テレビ局のも中止)、なんとも締まりのない閉幕となってしまったようです。
前日まで、盛大な閉幕式のリハーサル風景を連日報道していたことや、地元テレビ局の中継まで中止になった所からみると、「雨が降った場合」のことなど考えずに閉幕式の準備を進めていたのでは、と疑いたくもなります。
まあ、いかにも中国らしいと言えばそうなのですが…。
11月1日の春城晩報によると、この「大型文芸出し物」は、閉幕式の後、深夜の「花博」会場内の芸術広場にて、テレビ放映用の録画の為に、小雨の降りしきるなか上演されたそうだ。また、閉幕式での省長の「閉幕の挨拶」によると、「花博」総入場者数は九百四十数万人だったそうである。
ところで、「花博」会場の跡地利用ですが、10月20日の「花博」指揮部公告では、「花博」閉幕後、会場内を元のままに保ち、あと半年間対外開放する、と述べています。
現在、会場址をどう再開発・再利用するかの案を公募中ですので(跡地を「花博」記念公園として残すことは決定している)、具体的にどうなるか決まるのはまだ先の話です(10月25日各紙「世界園芸博覧園の今後の発展構想の意見募集と、建設計画設計案の入札募集布告」)。
とりあえず、あと半年は会期中と同じような景観を保ち、公園として開放し、開発計画が決まれば、それに沿って「花博」記念公園を建設していく、と言う事のようです。
第13報(10月21日)
(56)山賊に御用心! (■はつちへんに川)
古来より、雲南・貴州は山賊の本場(?)だそうだが(山ばかりなので盗賊はすべて山賊とも言える)、9月15日の春城晩報(7面
)によると、昆明−大理間の高速開通以来、初の高速道路上でのバス強盗(山賊)が出現したそうである。
8月21日の0時30分頃、昆明から下関(大理)に向かうバスが安楚高速道路の星宿江付近で、6人組みの強盗に乗っ取られたそうだ。犯人達はナイフで運転手を切りつけて停車させ、乗客37人中23人から総額13万元余りの強盗をはたらき、逃走した。
通報を受けた省公安庁交通総隊直属支隊安楚大隊二中隊(あー長い)は、緊急配備を敷き、明け方迄に三人の容疑者を逮捕したそうだ。残りの三人は現在もなお逃走中だそうである。
筆者は幸いにも山賊には出会った事が有りませんが、経験者から聞いた話によると、お金を素直に出せば手荒な事はされなかったそうですが、犯人の顔をジロジロ見ていた人は、からまれてボコボコにされたとか。
路上から乗り込んで来るのは運転手とグルな事がまま有るらしいが、最近は運転手が警戒して、夜間人気のない所では停車しないので、乗客として乗っていて、人気のない所でバスジャックするというのが多いそうである。
そういえば、もう一つの山賊の名所、広州−深■間の高速バスでは、出発直前に乗客の顔を一人一人ビデオ撮影して記録していた。
(57)欲張り爺さん(?)・謄冲之巻
金に目が眩み簡単に騙される欲張りはどこにでもいるらしく、(45)で紹介したような牧歌的な手口の詐欺に引っかかる人が後を絶たたないようです。
9月22日の春城晩報(4面)によると、こんどは保山地区謄冲県で「小銭を大金に変える魔法」の詐欺を行ない、一人の男が逮捕されたそうです。
「劉林」こと房小林容疑者は、今年の1月に謄冲県に現れ、県の老幹(退職幹部)局ダンス・ホールで楊さんに近づき、「小銭を大金に変える魔法」を見せて、信用を勝ち取った(?)そうだ。
1月27日、楊さんの為に「魔法」を行なうにあたり、袋に入れた大金に変わるはずの領収書の束と引き換えに、2.48万元のお金と27gの金のネックレスを手に入れ(どういう風に言いくるめて金を出させたのかは、書いていないので不明)、そのまま逃走したという。
だが間抜けなことに、房容疑者は7月27日、また謄冲に舞い戻って来て、懲りずに「魔法」を行なっていた所を警察に通
報され、御用となったそうだ。
(58)日本「鬼子」の侵入を警戒せよ!! (■はさんずいに真)
■池晨報では「子供達を救え!」キャンペーンというのをやっており、9月28日の1面
で、日本のマンガ・アニメ・キャラクター商品の氾濫を文化侵略と決め付け、日本人への侮蔑用語である「鬼子」を見出しに掲げて、警戒を呼びかけています。
記事によると、古くは「一休さん」から最近の「キャプテン翼」等のアニメにより、日本の文化や価値観が、テレビから子供達に流し込まれており、彼らの考え方や行動に大きな影響を与えていると指摘している。雲南省某文化部門の李氏によると、「今の子供たちの文
房具や、見ているアニメや遊ぶゲームは、全てが日本製だ。日本の武士や忍者が子供たちの英雄となり、岳飛や鄭成功等の我々の民族英雄は見向きもされていない」と嘆いている。
最近、記者が昆明市内の小中学校を何度も訪れて発見したのは、ほとんどの子供たちのカバンには日本のアニメの図案が使われていることだそうだ。ある父兄が記者に言うには、「子供のカバンの図案や文字を見ると、不快な気持ちになる。中国文化は豊かで深く、かつては日本文化にも多大な影響を与えた。しかし、今は反対に日本の物が我々の生活の中に入り込んできている。我々は鷹揚すぎるのではないか?警戒心が麻痺しているのではないか?これは文化侵略だ!我々は(日本)鬼子の侵入を警戒しなければならない!」。
また、中学教師馮氏は、中高生は日本のコンピュータゲームの影響が最も大きい、と指摘しているそうだ。記者が取材したところ、「提督の決断」等のゲームが人気が有るそうだが(?)、このゲームは第二次世界大戦の歴史を完全に改ざんしたもので、軍国主義を美化し、日本が戦争中にアジア人民に犯した極悪非道の犯罪行為を覆い隠すものだそうである(きっとこれが書きたくてこのゲームを取り上げたんだろうなあ…)。
それから、昆明のデパートや大商店に行って調べた所、日本のアニメやキャラクター商品の図案入りの文房具やおもちゃが、どの売り場にもあふれており、あるおもちゃ売り場では、「悪名高い」戦艦大和や武蔵のプラモデルが売られていたそうである。
記事は最後に「ある教師が明確に指摘しているとおり、これは一種の文化侵略である!」と締めくくっている。
外来文化にヒステリックに反発する人がいるのは世界共通ですが、中国での「日本の文化侵略」のほとんどが海賊版であり、日本が輸出したものではないはずです。文句をいうなら版権料を払ってからにしてほしいですね。まあ、せいぜい海賊版業者を売国奴として糾弾すればいいのでは…。
それにしても、「麻痺している」というのはまさにそうかもしれず、VCD屋で「ああ海軍」や「山本五十六」等が並んでいるのを見ると、「ほんまにここでこんなん売っててええんかいな」と、かえってこちらの方が心配してしまう、今日この頃です。
(59)曲陸高速道路が全線開通
株式方式で資金を集めて建設する、という雲南省初めての試みで注目されていた、曲陸高速道路がこの程完成したそうです。
9月29日の春城晩報(1面)によると、1996年12月28日に着工して、3年近くの月日と8億元を超える費用をかけて建設されていた、曲陸高速道路(曲靖市麒麟区−陸良県県城)全長63.85kmが、29日開通
するそうだ。
この道路は昆曲高速道路に接続されるほか、貴昆鉄道(貴陽−昆明)の曲靖と、南昆鉄道(南寧−昆明)の陸良を結ぶ連絡道路ともなり、雲南東部の交通
のかなめとなるだろう、と期待されているらしい。
ちなみに、曲靖市麒麟区は雲南省第二の都市で、陸良県県城は雲南省で一番面
積の広い盆地です。
(60)「花博」入場者数800万人を突破! (■はさんずいに真)
9月25日に入場者数700万人に達した「花博」ですが(春城晩報9月26日1面
)、10月1日の国慶節当日に、一日の総入場者数が10万人を越し、10月2日には11.1万人と最高記録を更新したそうだ。内訳は夜間「夜景遊覧」の入場者数が28715人、昼間は83000人と、双方とも開園以来の最高記録だそうである(春城晩報10月3日1面
)。
10月8日の春城晩報(1面)によると、10月7日に「花博」の入場者数は800万人を越え、8041396人となった。
「花博」組織委員会の調べでは、入場者の内訳は外国人が約5%・40万人、省外からは約51%・400万人、省内は約44%・350万人、だそうである(団体客ならまだしも、個人で来た人はどうやって識別
したのだろう?)。
これから組織委員会では、「花博」の総入場者数が900万人に達するよう努力していくそうである。
それから、10月11日の■池晨報(1面
)の「花博」公告によると、夜間「夜景遊覧」は10月20日で終了となるそうだ。また、最終日の10月31日は、閉幕式その他、多くのセレモニーが有り、一般
客開放の時間を制限するかもしれないので、今後の公告に注目するよう呼びかけている。
雲南にて
いわざわ
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