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Vol.1 アジア放浪の画家れんぴらんと
福井昭夫
今回、第1回めに登場してもらうのは、兵庫県出身の画家、福井昭夫さんです。福井さんとは10数年前、ビルの窓拭きのアルバイトで知り合いました。たまたま面 接日も同じでした。それからの長い付き合いです。私とは同じ年で、旅好きということもあって、何やかやと相談にのったり、のってもらったりしている、健全な間柄です。
福井さんが外国へはじめて行ったのは1984年でした。バックパックを背負いアメリカ、中南米を1年2ヶ月かけて旅行しました。アメリカでは寿司ヘルパーのアルバイトも経験しました。
'85年に帰国して、その秋には中国へ。上海からチベット、ネパール、インド、パキスタン、そして再び中国に入り、雲南省を旅行しました。昆明、大理、シーサンパンナの景洪に滞在。それらの町を起点にして周辺の少数民族の村などを訪ねてまわりました。この時の雲南の滞在日数は2ヶ月くらい。
左の3点の絵は福井さんが当時描いた大理の家並みです。旧第二招待所の屋上にハシゴで登って見た風景だそうです。
'85年といえば、私も初めて大理を訪ねた年です。しっとりと落ち着いた雰囲気が気に入りました。横から押すと今にもドミノ倒しのようにバタバタと崩れてしまいそうな家並みでしたが、歴史を感じさせました。歴史とここでいうのは、清の時代がどうのこうのという大きな歴史ではなくて、住んでる人たちの生活の蓄積とでもいうような・・・。
今からほぼ15年前の風景ですから、日毎にめまぐるしく変化している中国の中では、大昔の風景という感じがします。
実際このあたりは、今ではカラオケ、レストラン、みやげもの店がひしめきあう新しい建物が多い一角なので、こんな雰囲気は無くなってしまったようです。私にとっては、時代の流れを感じさせる絵です。
「大理は、もう観光ずれしていてつまらないョ」などと言う人がいますが、そんなことはありません。安心してください。大理は今でもいいところです。「観光ずれ」しているのは、全体の何千分の1、何万分の1以下でしかありません。
東京だって同じです。わざわざすれた人をさがし出して「観光ずれ」してるというのもおかしな話で、そういう旅行者にかぎって「旅行ずれ」しているだけでしょう。
福井さんは旅慣れてはいますが、「旅ずれ」はしていないようです。
福井さんは、2年前、2度めの雲南旅行をしました。そのときは、ベトナムからラオカイ-河口を通 って雲南に入り、南部の金平、元陽、富寧、開遠、石屏、思茅、西双版納をまわり、そして陸路でラオスに抜けました。
「雲南で好きなところは?」と聞くと「2回めに行った富寧のような南が良かったな。旅行者はいないし、普通 のところが見れるからね」という答えでした。
実は私もこのあたりを旅したことがあります。確かに福井さんがいう通り、旅行者には会いません。なぜこんなにもいいところなのに誰も外国人がこないのだろう?と不思議に思うほどです。もちろんガイドブックに出ていないと、なかなか時間の無い人には難しいと思いますが(そのうち当写 真館でも紹介する予定)、時間のある方はぜひ行ってみてください。
放浪の画家「れんぴらん」こと、福井さんとアジアのどこかで会うかもしれませんね。
その時は、逃げなくても大丈夫です。歳のわりには若く、ちょっと日本人には見えないかもしれませんが(私は慣れたので気にならなくなりました)、危険はありません。風のように旅をしているはずです。ちなみに福井さんはレンブラントが好きだそうです。
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福井昭夫プロフィール
1958年、兵庫県生まれ。
'79年芦屋芸術学院(デザイン科)卒業後、広告代理店に勤めるが1年で退社。
必要なだけのアルバイトをしながら絵を描き始める。
'81年第41回美術文化展入選。
'82年第42回美術文化展入選。
'83年第1回JACA展銅賞。
'91年、第23回第三文明入選。
'92年、第24回第三文明展奨励賞。
'96年、第56回美術文化企画展出品。
'97年、彩虹会釜山展出品。
'00年、ASROPE国際美術ブダペスト展出品。
'84年の最初の外国旅行以来、旅に題材を得て、毎年のように個展を開いている。
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このページの絵の著作権は福井昭夫に帰属します。 Copyright 2004 Fukui Akio. All rights reserved.
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