莫高窟は、敦煌の町から南東へ約25kmいった鳴沙山の東の端に作られた仏教石窟で、現在492窟が確認されている。造営期間は、4世紀から千年の長さにわたり、壁画、塑像など優れた遺品が多く見つかっているが、壁画は4万5000平方メートルあまり、尊像は2415体残っている。
風に吹かれて鳴る砂の音が、まるで山が鳴いているように聞こえたことで「鳴沙山」と呼ばれるようになった。小高い山の頂上からは、風紋が美しい砂漠や、遠くには三危山の山並を見ることができる。日本人の「砂漠」のイメージそのものの世界だ。とくに、夕方や、朝の、太陽光線が水平からさす時間帯は、風紋の曲線をいっそう際立たせ、人々を幻想の世界に引き込んでくれる。
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