極楽トンボの日曜日  Vol.54

 
 

 2004年11月18日、木曜日

 ミャンマーへ3週間いってきました。シャン州のチェントン(チャイントン)には過去2回行きましたが、いずれもタイ北部メーサイからの入出国だったので、今回のようにヤンゴンへ飛行機で入り、ミャンマー本土を旅したのは初めてのことです。

 3週間留守にしている間、日本では新潟の中越地震や、イラクでの人質殺害事件とかがあって、帰国後テレビを見てびっくりしました。例によって、田舎ばかりまわっていて、テレビも見ないし、新聞も読まず、インターネット事情も悪かったし、ほとんど日本人旅行者にも会わなかったので、日本での出来ごとはさっぱりわかりませんでした。ミャンマーでも、民主化に柔軟な対応を示していたキン・ニュン首相が解任されたりしたのですが、ヤンゴンに戻ったときに知りました。これでミャンマーの民主化が後退するということを聞きました。ただ何も目立ったことは起こらず、ヤンゴンも平穏だったらしいですが。

 新潟県は、棚田が多いことで知られています。棚田に関係している人たちは、新潟にかかわりがある人も多いので、棚田関係の団体では、義援金の受付も行なっています。余震が続き、完全復旧はかなり時間がかかってしまうかもしれませんが、早く、元の落ち着いた生活に戻ることができることを祈っています。

  ■義援金の受け付けについては、棚田ネットワークのホームページをどうぞ。

 さて、ミャンマーですが、まず、ヤンゴンからバスでインレー湖を目指しました。普通 なら16時間で行けるところを、20時間以上かかりました。それというのも、日本の中古バスを利用したエアコンバスでしたが、前日に降った雨でシャン高原へと続く山道が泥だらけになり、バスのタイヤが滑って登れなかったからでした。でも、雨はこの日だけで、あとは晴れの日が続きました。雨も困りますが、早朝から強烈な太陽光線が肌を刺すというのも困ったものです。でもそんなところがミャンマーなのだと思い、受け入れるしかありません。

 インレー湖は雨期明けのお祭りでした。実はこのお祭りが見たくて、今回ミャンマーへ行ったわけですが。湖の南西岸にある寺院ファウンドーウーから、カラウェイという伝説の鳥の形をした金ぴかの船で仏像を村から村へ運び、インレー湖周辺では大きな町、ニャンシュエの僧院に3日間安置し、またカラウェイ船で村から村へ移動し、ファウンドーウー寺院に帰って行くというものです。仏像は元の形がわからないくらい金箔が厚く貼られて、まるで金色の丸い石のようにも見えました。俺も金箔を買って貼らせてもらいました。

 この仏像がニャンシュエの町に到着したときが祭の最高潮になります。カウェイ船から下ろされた仏像は、銀色の山車に乗せられて、町中を巡回します。この山車は人が引っ張りますが、我も我もと大勢の人たちがロープを取り引っ張るので、ぶつかって怪我をする人もいて、そのために、ちゃんと「救護班」も出動していました。沿道に座っていた人たちはみんな手を合わせたり、地面 に額をつけたりと、信仰に対する真剣さを感じました。まだ祭本来の宗教性を保っていて、イベント化した祭とは明らかに違い、部外者の俺でさえ、気持ちが引き締まり、胸が熱くなる思いがしました。一種の感動ですね。

 インレー湖から2時間ほどのところにカックーの遺跡があり、ここにも足をのばしました。2478のシャン様式、パオ様式、ビルマ様式の仏塔が林立している様子は、凄みを感じさせました。ここは、外国人に開放してまだ4年しかたっていません。これから注目を浴びていくでしょう。ただあまりにも「きれいに」仏塔の修復工事が行われていて、せっかくの歴史も新しいコンクリートと漆喰で塗り固められているようで、もったいない感じがしました。

 その後、バスで1日かけてパガンに移動しました。ここに1週間滞在し、遺跡を見て歩きました。朝晩は涼しくなりますが、日中あまりの暑さに頭痛がして、お茶屋で2時間ほど休んだこともありました。 一番気にいったのは、シュエサンドーの仏塔です。夕方になると上に登り、夕日を受けた遺跡群を眺めているのは気持ちのいいものでした。

 パガンからヤンゴンへ戻り、周辺のデルタ地帯の水田をまわったのですが、その写 真は、すでに「オリザ館」に掲載しています。米どころの、ピャーポンという町での出来ごとや、ヤンゴン郊外の村での体験はいろいろ面 白かったのですが、それはおいおいと文章や写真をアップしていくということにします。とりあえず、帰国報告でした。

  ■オリザ館 ミャンマー「デルタ地帯のコメ文化」「インレー湖の祭とインダ−族・パオ族」

青柳 

 
 

 

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